茶ぶろぐ

おとなのライフスタイル@TOKYOブログ

ねこのめ美じゅつかん、が分かりやすい

 NHKでやってる10分の美術系番組。いままでの美術系番組でいちばん分かりやすくて楽しい、気がする

 CGのネコ2匹が、美術展や美術館に侵入し、絵について、あーだこーだやりとりをする。声はお笑いコンビのカミナリが担当していて、とてもいい。ネコはカクカクした昔のポリゴンぽい感じで、美術展のなかを好き勝手にうろうろしたり、額縁にもよじ登る。

 映像の大きな特徴の一つは、猫の視線からの映像があることだ。正面からの、いわゆるテレビ番組のなかの美術作品の撮影ももちろんあるが、そのなかに、ねこのめからみた、ある意味無造作なそのままの映像が入る。低い視線から、そのまま見たかんじ。照明も、現地ぽい感じ。

 それが、視線の高さは異なるが、自分がみる感覚に近い。

 テレビで観るのと、現地へ行くのと、美術でもだいぶ違う。本物のほうがいい、などと、安易に自分はいえない。現地はたいてい、イメージより暗く、たいてい会場にはたくさんの人がいて、自分の好きな、絵画を観るのに適切な位置から、好きなだけ鑑賞するとか、ほぼ不可能だからだ。

 ねこのめは自分に近くて、かつ理想の世界だ。自由に絵画に出会い、観て、率直な感想をこぼし、ちょっとした解説もくわえてもらうと、より楽しくなる。

 自分の感覚やいいなと思うちょっとしたことが現実では不可能だけど具現化されている、テレビらしい良い企画。