茶ぶろぐ

おとなのライフスタイル@TOKYOブログ

社会人の家族が通信制大学を5年かけて卒業した


 年度末エントリ名物、大学を卒業しました、の家族バージョン。


 5年かけて、某大学の通信制学部を家人が卒業した。5年前、いきなり入学準備をはじめたとき、正直びっくりしていたし、転職した直後だったので、落ち着いてからにしたら、とかのんきなことを私は言った。結果的には、当人の判断は大勝利だった。
 専門学校を卒業しているので、多少単位にカウントしてくれたが、4年はむり、5年でギリかな、という感じのスタートだった。


 仕事はもちろんそれなりに忙しく、勉強はほとんど週末だけである。土日を潰して勉強して課題を提出するを繰り返す。課題をだして合格しないと次の課題を出せないとか、試験が受けられないとか、時期によってはそもそもバグってるような日程設定もあるし、返事が遅い先生もいるのでヤキモキする。試験が行われるときはキャンパスへ行く。うちからはちょっと遠かった。前泊するほどではないが、という距離感。キャンパスは綺麗でよかったようだ。


 そのさなかに、問答無用のパンデミックがやってきた。仕事は在宅になり、家人は腰痛対策で、一年間机に段ボール箱をおいて立って仕事をしたりしていた(1年たってから昇降デスクを買った)。大学はもともと通信ではあるが、試験は受けにいけなくなり、在宅で、事前に手続き、直前直後の手続きなど、いろいろ工夫がされていた。でも後半ではスクーリングも行けた。
 4年ではやっぱり無理で、5年かかった。大変だったのは、3〜4年の、やはり専門だろうか。ヨビノリたくみさんの動画など大変お世話になりました。


 卒業できるのかどうか、ぎりぎりまでハラハラしていた。ある程度計画的にしていても、単位の数えまちがいとか、見落としとか、なにかと起こりがちなのが、この手のこと。3月中旬に、ようやく合格できまっせの通知がきて、先日、ついにほんとうに卒業式へ行き、学位を取得した。
 まさに肩の荷が降りた、という状態である目下のところ。(ただし仕事が非常に火中の栗を拾うどころか火の中にドーン!みたいな状況で、余裕はない)


 大学のあいだ、最初のほうは、試験や締め切りが近くなると、少々どうかしてるぜ状態になっていた。はじめのうちはいろいろてんぱっていたみたいだ。慣れてきたら騒ぐこともなくなって淡々とこなしていたが、すごいもんである。すごいものだ。
 平日は仕事、土日は勉強ばかりという、休みがない状態を乗り越えたのは、本当にすごいと思う。PS5が買えなくてゲームもできなかったのか誰かの配慮だったのか。
 ちなみに自分はよにいうニート専業主婦でしかも子育てもしていない、穀潰しの石礫投げられちゃう石ころぼうしなのだが、とはいっても、それなりにストレスはあった。まあおそらくは子供の受験とかに比べたらへでもないとは思いますが!


「とちゅうで挫折するかもしれないけど、まあいっか」と私は思っていた。「絶対に卒業しよう!」とか熱い信念は抱かないようにしていた。それは自分は所詮本人ではないし、IT系の仕事の頭のおかしさを知っているからだ。異常事態になると、それは全生活時間帯を侵食して破壊する。それが続けば、勉強ができるかどうかなど、全然わからない。(残業が続いた挙句に肺炎になるとかね)だから無理しなくていいから、できるかぎりやってみればええじゃん、ぐらいだった。挫折したときに落ち込むとか、自己評価が下がることがいやだったので、先に保険をかけていたのかもしれない。
 しかし、ちゃんと5年で卒業した。なるべくいい成績を目指してがんばった。昔は存在しなかったと思うGPAとか気にしていた。


 社会人と並行して、大学を卒業するなんて、


 めちゃくちゃすげーー


 とワシは思っている。
 ワシには絶対無理だ。いや、そうやって無理だというから、なにもできないんじゃ!、と説教と怠惰を繰り返しつつ。


 パンデミックのせいで、学生証パワーを発揮する機会はとても少なかったのは惜しい。美術館とか映画とか。でも、土日は勉強でつぶれるから、そもそもあまり使えなかったかもしれない。買い物や契約は学生料金で少し。それももうすぐ終わりかあ。しみじみ。それらもそんなにはなかったけど。何回もガジェットを買えるわけでもないし。


 個人差が大きい話ではあるが、気になっている人は、途中で挫折しそうなことが理由だけならば、とりあえずやってみればよいと思う。とった分の単位はカウントされるし。
 よくネットで、「社会人をやりながら〜〜しました」という話題をみかけて、ああーすごいなーえらいなーと思っていたが、そういう当事者が近くにいるというのは変な感じだ。本人があまりドヤらないからかもしれない。少しはドヤってふりかえりエントリを書いてほしい。家族の協力はもちろんあった!ドヤ!だけど、すぎてしまえば忘れるくらいのもんだし。いま本人の仕事が忙しくて修羅場ってるから土日も仕事してたりして、土日が自由になっまわけではなく、いまひとつ実感が薄い。