茶ぶろぐ

おとなのライフスタイル@TOKYOブログ

『シン・ゴジラ』の面白さ

 テレビ放送があった。これからも何度もテレビで観ることになるのだろうと思うと、じんわりうれしさがこみあげてくる。みるたびに新しい発見や、そのときの自分が感じるところがあるだろう。


シン・ゴジラ』の面白さは、個人的にも特別だ。御社も弊社でもなく、その前段階で踏みつぶされ地域に住んでいるからだ。当時は、まったく知らずに映画館にいったから、驚きと興奮はすごいものだった。
 よく、「どうせ自分は、にげまどって怪獣に踏みつぶされる、その他おおぜいのひとりだ…」なんて、自分のわびしい人生のたとえによくいわれるが、ほとんどの人にとって、踏みつぶされる機会もない。ゴジラや怪獣たちが来る地域とは縁もゆかりもないのだ。
 それが、いきなりこれである。自分が、映画のなかのその他おおぜいになった!、と言ってしまいたいほどの衝撃と喜びがあった。
 お住まいの地域が映像作品になっている人たちは、いつもこんな興奮を味わってるんだなあ、と思った。聖地巡礼、あの場所にいったんだ!、とはわけがちがう。いったことがある、とも違う。


シン・ゴジラ』は海外ではあたらなかったと言われているが、それは完全吹替版を作ったのか?、とまず確認しなければならない。日本語の演技を十分にくみ取った吹替版なのか? そんな技術が英語圏にあるわけがないし、他の国でもそうはない、日本でも厳しいだろう。
 及第点をとれるような吹替版を作った上で、かつ日本と日本のサブカルチャーについてある程度の文脈を把握していなければ、わかるはずもない。だから詳細な解説本もあればいいけど、それはもう現代日本の研究になってしまう。娯楽大作だからこそハイレベルだ。それでもいつかは『シン・ゴジラ』に世界が追いつくと思ってる。追いついた先がお利口かどうか知らんけど。