茶ぶろぐ

おとなのライフスタイル@TOKYOブログ

地獄の五十肩ガチャ(40代でも)

まとめ

  • 五十肩は誰でもなる
  • 五十肩になって、半分ぐらいの人は、何もしなくても、半年ぐらいで治る
  • それ以外のひとは、慢性化して、治るのに最長一年半ぐらいかかる
  • 慢性化すると激痛である
  • 悪化すると寝られなくなって、そこで病院にくる人が多いが、病院に来るタイミングとしてはかなり遅い


五十肩とは(想像がつかない若い人のための素人説明)

  • 肩関節の稼働範囲が、狭まっていく、狭まっている、状態。
  • 痛みを伴うまで、その稼働範囲の狭さに気づかないことも多い
  • どうしてなるのかよくわかっていない。


五十肩ガチャとは

  • 悪化して慢性化するかどうか、わからない。肩による。右肩はなにもせずに治ったわと、左肩の不調を放置していると、治らない場合もある。肩は別々で関係ない(らしい)
  • 場合によっては、何もせずに治るので、「中年のちょっとした通過儀礼」みたいなクソな認識が蔓延っている。


以下ほそく。


 ある日。
 朝起きたら、吐き気がするほどに、肩のあたりが痛い。変な状態になって半年ぐらいすぎていたが、その日は悶絶とびっきりに痛い、頭も痛い。前日になにかしたわけではない。二の腕も胸も痛い。起きたのが遅かったので、整形外科の午後の受付開始を電話で聞く。時間になるのを待って、くっそ暑いのに雨上がりもわもわのなか、汗だくになりながら、行く。レントゲンを撮る。典型的な五十肩の慢性期。まだ40代でも五十肩。


 四十肩、五十肩というのは、中年の不健康自慢の軽い話題のように扱われているが、それがそもそも大間違いだ。またまたおおげさ〜みたいに話題にしていたやつらは、みんなピーばいい。


 患者に告げられる病名は、五十肩。肩関節が痛くて固まって稼働範囲が極端に狭まっている状態が、その典型的な症状の一つだ。どれくらい動かなくなるかというと、

  • 腕を真横に、肘をまっすぐのまま、肩の高さまで、手のひらを上に向けて、上げる(ひどいとこれもできない)
  • そのまま腕を上に上げる

 自分は、右は痛みはないが一番上まではいかず、左は痛いし45度くらいまでしか上がらない。
 あるいは、

  • 腕を真正面に、肘をまっすぐのまま、肩の高さまで、上げる。
  • 伸ばしたほうの肘に、反対の手を肘にそえて、伸ばしている腕を自分の体のほうに近づける(よくみる肩のストレッチのやつ)

 自分は、右はつくが、左ははやり45度ぐらいまでしか近づかない。


 このセルフチェックがあれば、自分が五十肩かどうかチェックできる、と思うじゃん? 思うでしょう。だが違うのだ。「正常な位置」は医療関係者がジャッジすることだし、もし正常だろう位置に稼働できた(ように見えた)としても、体は、動かない部分を別の部分でおぎなってしまうのである。今回の場合は脇とか腰とか背中を伸ばす。だから素人の見た目には大丈夫そうじゃんとかまちがえることになる。


 よって「あれ、なんかおかしい」の時点で、整形外科に行くのが正解だ。
 痛くなってから行くと、だいぶおそい。


 また、五十肩はその痛みゆえに、痛いから動かしたらいけないかしらと庇っているあいだに余計に悪化するのだが、その痛みが本当に五十肩ゆえの痛みなのか、実は他の痛みなのかは、お医者さんに診てもらわらないといけないのである。
 五十肩ぽいけどストレッチしてたら治るらしいわ〜と、自己流でやっていたら、実は五十肩ではありませんでした悪化!!、という可能性もある(それがどんな病気の例かは知らん)。


自分の場合の不幸というかダメだったポイント

  • 右肩が動かないことに気づき、ストレッチをしたら、わりと改善した。完全ではないが、痛みもない
  • 左肩が動かなくなり始めた時期が、バイオリンを弾く量が増えた時期と完全に一致していて、楽器の持ち方が悪いせいかとか、思っていた。その間どんどん悪化していた
  • 7月の上旬に健康診断を受けたとき、問診のお医者さんから「断裂の場合もあるからいちど整形外科にいかないとだめよ〜!」(控えめにテンションの高いひとり阿佐ヶ谷姉妹風に)と言われたのに、そこですぐにいけばよかったのに、まだ、しばらくしたら治るんじゃないかと思っていたり怠惰
  • 酷暑がきた、お盆休み、風邪で微妙に発熱で、どんどん整形外科に行くタイミングがおくれる


 若い人、あるいは、お年頃の人は頭の片隅に置いてほしい「五十肩ガチャ」であることを。治るかどうか、こっちの肩は治るかどうか、それはまったくのガチャであり、だいたい放っておけば治るというのは、最悪の罠であることを。そして腕が上がらないと自覚があれば、痛みがなくてもそこでまず整形外科に行くべきだし、痛みが少しでもあればすぐに整形外科に行くこと。行かないと地獄の痛みやで。


 でも、でもみんなが知っていることがある。
 若い人は、未来の加齢に伴う病など想像がつかない。お年頃の人は、自分の肩の場合は放っておきゃ治るだろう、と考える。
 そういうもんだよね。


 その、「わかっててもなかなかできないよね〜忙しいし〜(うっすら笑顔)」という雰囲気の蔓延が、この日本国の気力減退の諸悪の根源である。
 若人は、マネーリテラシーと同様に、健康に関する知識は増やそう、歳をとってから、不調になってからではなおさら、頭は働かない。お年頃の中年は、言い訳だけが上手くなっている場合ではなく、自分を奮い立たせて医者へ行こう、行くのだ!。