茶ぶろぐ

おとなのライフスタイル@TOKYOブログ

配信で舞台「ぼっち・ざ・ろっく!」を見た

bocchi.rocks

LIVE STAGE「ぼっち・ざ・ろっく!」
TVアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」舞台化!舞台×生歌唱×生演奏の没入“ろっく”ステージが2023年8月、THEATER MIRANO-Zaにて上演決定!


 ネタバレありですよ!



 当日の昼頃まで、そんな予定はなかったのだが、夕方18時から長尺2時間半、いろいろ日常生活をはさみこみながらの鑑賞。だって予定外だったし。

  • 思ったより出来が良い
  • 長い。長すぎる。
  • というか、つめこみすぎていてもったいない。TikTokじゃないんだから落ち着いて舞台らしくやれ
  • 出演者はセリフは言えているのはすごい。動きはまあ初日だしよくわからん
  • きくりさんかっけぇ
  • 楽器演奏全体は、うまいというか、ああ、これがリアルな女子高生バンドに近いものなんだな、と妙に感動した
  • きたちゃん歌うますぎね?(世の中にはくっそへたなボーカルがメジャーデビューしすぎているというのに)


 これは原作漫画の舞台化ではなく、アニメの舞台化、であるのよ。それを開演間際ぐらいまでよく把握してなかった。最初の写真がでたとき、ピンクの髪かよ!ズコー!!となったけど、ジャンルとしては2.5次元だったのだろう、きっとそうなのだ。しかもよくみたら漫画ではなくアニメの舞台化......と不慣れなモヤが累積。


 を踏まえた上で。
 ビジュアルをアニメに寄せるのは良い。ピンク色でも金髪でもいい。でも、話し方まで寄せるのは、よくわからない。
 自然とそうなるのかもしれないが、もう少し、演じている役者さん本人たちの、話し方でいいんじゃないの?、である。
 主人公のぼっちちゃんの話し方は一番アニメからはいい意味で遠くて、ああ、新しい舞台のぼっちちゃんが生まれた感はあった。それはメディアをかえたときの良い感動の一つだ。他の3人は、あるていど寄せている、寄せがうまいゆえにしんどいところもあった。リョウさんとキタちゃんがええ?というくらい寄せているけど、虹夏ちゃんは自分のお芝居でやっていいよ!と思った。なんかもったいない。寄せているのが悪いとか寄せているほうがうまいとかではなく、役者さんの魅力がでるほうがいい。そのほうがみやすい。


 で、もう一つ気になるのは、とにかく長い上に詰め込みまくっていること。私なら、ぼっちちゃんの家にいくエピソードはやらない。めちゃくちゃおもしろいエピソードだけど、やらない。そうすると幼児キャストの出番がへるのかもしれないけど、そもそも、家族は出なくてよかったと思う。ジミヘンやギタ男みたいなのでよかった。大人の事情かな?とゲスのかんぐり。クオリティさげるようなぶっ込みはやめましょうや。知らんけど。(子役キャストが上手いことと、シーンとして必要かどうかは別)
 あと冒頭のぼっちちゃんがぼっちであるくだりも、ちょっと長いかなあ、と思う。満遍なくやりすぎて、どこも感動が薄くなっているのがもったいない。
 しかもこれを1日2公演やるのがほとんどの予定だ。完全なるブラック企業だ。なんすかね。意味わからんす。舞台はとにかくハードな話が多いけど、キャリアとか演奏とかの負荷を考えると、なんだかなあ、と思う。そういう、とにかく体力の限界までやるんだよ、という風潮は、パワハラだ。業界全体でなんとかしてほしい。


 とにかく欠点は多い。どうにかしてくれな点は多いが。
 歌と演奏が驚異的。こうなると本家の結束バンドの見えなかった欠点が見えてくる

  • うますぎ問題
  • 大人すぎる問題

 これは長所であり短所だ。結束バンドの音源をけっこう聞いてしまうのは、演奏がとにかくハイクオリティだからだ。日本はフジロックに出ても演奏がくっそへたなバンドとかいるじゃないっすか? そうじゃなくて、本当にちゃんとうまい。そしてボーカルも、ボーカルとしては新人のはずなのに、本業声優さんなのに、異常にうまい。
 舞台の結束バンドは、この本家がどうしても持ち得なかったもの、初期の音楽グループが味わう感動を、具現化してしまっている。本家はそれはできない。どうがんばってもできないくらいプロだからだ。下手にひいてもうまい。それがいい点だし舞台のバンドに負ける唯一の点である。(あんまり下手すぎると聞けないですけど問題もある)


 ぼっちちゃんはかなり楽器が上手い設定だが、アンサンブルは最初はどへたである。だから音楽的な実際(?)は、だんだんあっていくとうプロセスがある。それは経験した人にならわかる、経験していないとわからないのだが、苦くて感動的な後戻りできないプロセスがある。舞台はいままさにやってしまっている。いつまで続くかはわからない。だってやってるうちにうまくなっちゃうから。


 なんだかなあ、こういう舞台ってこういうクオリティ止まり、という言い方はなんだけど、それ以上を求めてはいけないのだろうか。大人の事情でいろいろ詰め込まれている気がしてならぬ。あれだけ終盤に演奏するなら、そこにいたるまでにあんなに詰め込まなくていい。休憩なしにするなら、バンドシーンへむけての、なんかこう、気持ちの高まりというか、なんかをもう少し作ってほしいというか。
 めためたにダメではなくて、かなりある程度できているから、いやいやもう少しやらないことは思いきってやらない勇気を持とうぜ?!、とか、余計に期待してしまうというか。



 配信料金はさすがに安すぎね??と思った。
 ブラック現場になっていなきゃいいなと思いつつ、この長さであのインターバルで2公演は完全にブラックだな〜、それが業界の常識?その常識がおかしいと思うんだよね〜〜とかとかとか。主要の4人はみんな可愛くて細くてしゃべれて、おそらくは体力があり。これが芸能界かーとかとか。舞台関連は楽しいけど感情的に難しい。