ホリー・コール・トリオで親しんでいた。CDもあった。ジャズなので、有名な曲のカバーだろうと何となく思っていた。つい最近、『バクダット・カフェ』という映画の主題歌であることを知った。四半世紀越しぐらいの謎解きである。テレビから流れてくるその曲と、映画に、圧倒された。
いろんな人がカバーしているらしいが、やはり女性が多い。だって、映画をみたら分かるけど、女性の歌だから。これまたいまさら歌詞を読んでみたら、映画まんまの歌だったのでまた驚愕。ホリー・コールでなんとなく聞いていたときは、ラブソングかと思っていたら、違っていた。
それをCHEMISTRY活動休止中のよしくにさんがカバーしている。有名な曲だからカバーしている人たくさんいるだろうねーと思ったら、日本人はあまりでてこない。そうなの? そうなのか? 情報すらでてこないのか? 探し方が悪いのかな。
ジョージ・マイケルとか、外国の人のをいくつか聞いて、オリジナルがゴスペルの人の歌だから、やはり豊かに響くように歌い上げるのが多いのかな、と思った。よしくにさんのは、ジェフ・バックリーの影響を受けている感じ。オリジナルも聞いただろうし、映画もみたと思うけど、そちらを選ぶのだなぁ、と、おばさんはこりずにしんみり。
音源を聞いたら、まさに Calling You(複数形)な気分になって泣けるかなぁと思ってさけていたけど、聞いてみたらそうでもなかった。
歌はせつないようで、実はそうではない。これからはじまる何かを予感している。未来を見ている。いまの私はそこから何かをステキな予感を感じることはできない、彼らに関しては。
ミュージシャンの活動休止というのは、失恋みたいなものだから、結局は、時間が解決する。静かにどんどん忘れていく。その声も、輝きも。
もし自分たちの音をみつけて、「次へ!」の扉を見つけたら、良いなぁとは思うけど、彼にとってはそれは別に求めていることではないんだろうなぁ、と勝手にネガティブな推測をしてしまう自分が嫌だ。嫌に嫌を重ねるのが、それっぽい。
ユニバーサル インターナショナル (2002-05-02)
ちゃんと売っているんだなー