茶ぶろぐ

おとなのライフスタイル@TOKYOブログ

劇場版のぼっち・ざ・ろっく!をやっと観た

「劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!」公式サイト

 まさか自分がこういうものを見に行くとは……、人生とは、わからぬものだ。
 テレビシリーズは流し見も多いが、すでに何回か観ていて、一通り内容を知っている、そのようなものの再編集版の映画を観に行くのか??、かわいい女の子アニメだぞ??、テレビアニメを劇場で見ても全体にマヌケ感がみなぎるのでは??、おそらく音はいいとはいえ、そんなに感動があるのか??、と半信半疑のところもあったが、いってみた。公開がはじまってから、もう何周目かなので、何もないかと思っていたが、特典があった。ちょっとうれしい。


 そして映画がはじまったら、すぐにいままでとちがう映画体験であることがわかってきた。

  • すでにだいぶ知っているので、「次どうなるの??」というちょっと焦るような感覚がない
  • 音や絵を落ち着いて鑑賞できる

 これは新鮮だった。


 映画は、まずは「つかみはオッケー!」で、知ってる世界のはずなのに、「スッ」と映画の世界がはじまった。瞬間的に映画の世界に入る、あの感覚だ。映像と音から、それがあった。(すごい)

 OPアニメはテレビシリーズとはちがって、落ち着いたエモい学生バンドみたいになっていた。ふふふ。
 映画がすすむにつれ、音がとにかくいいのに驚く。声優さんの声もずっと表現豊かだし、音楽の音以外も深みや響きや立体感があるし、教室のシーンなど、周りからぐるっとかこまれて面白い。


 いまどきのアニメはどんな作り方をしているのだ??
 ぜんぶデータはばらばらで、音はかなりの高音質でデータを持っているということか?


 テレビアニメを大画面でみるときのマヌケ感はほとんどなかった。そもそも、実写ドラマもテレビアニメも、テレビサイズで絵を作っているのだから、それをそのまま劇場にもってきたら、なんかまぬけというか、足りない感がするのがふつうだ。それがほとんどなかった。数%しかなかった。背景もなくてキャラクターの顔だけがぽん、とあるようなシーンだとテレビアニメぽい。それは多少はあっていい。そんなに少ないというのは、そもそも、このアニメが、非常に凝った絵作りをしていることの証明だなと思った。
 かわいい女の子たち、絵柄としては、トラッドな少女漫画の、どちらかといえば、やや若年層にむけた絵柄の漫画なのに、絵がとにかく凝っている。そして絵の数が多い。主人公の妄想が走るのにあわせて、たくさんのアニメが詰め込まれて展開している傾向が全体的にあるので、それを堪能できる。(セリフも多い)大画面だと、人物や全体の細かい絵がよく見えて、感動的だ。
 テレビアニメという前提で作っているはずなのに、こんなに大画面で耐えるのが、ほんとうに不思議だった。だから、そもそも面白いアニメなのだろうか。アニメを観ている感動がある作品なのだ。


 そして肝心の、見せ場となるバンドやライブのシーンだ。楽器の音は、練習など、ちょこちょこ挟み込まれるが、見せ場の見せ場はあのられですよ。
 山場のシーン。もう何度もみた。なんど感動したかわからない。くる、あのシーンがくる、セリフも知っている。
 なのに
「じゃーん」
と鳴り出した瞬間、まさにあの音楽が始まった瞬間、
「つるー」
と涙があふれた。号泣とかじゃないけど。タイミングばっちりで、一粒涙がこぼれていった。


 今回新たに印象に残ったところ

  • キタちゃんがほんとにキターンとしている。強い
  • リョウの声は低音の響きがあるようなので、映画館できくほうがずっと魅力的だった
  • オーディションに対するお姉ちゃんの「結束バンドの音楽をみせてもらった」的セリフ
  • ぼっちは登録者数も3万人でうまいが、バンドではまだ基本的にへたくそ。あわせられないらしい


 いやー、ほんとに、観にいってよかった。良い映画体験だった。テレビシリーズの感動を再認識しつつ、映画体験もできるという、なんだか不思議でミラクルだった。

 そして音楽に対する期待と謎は、ますます増えていく。音楽ってなんだろう。音楽はどこからくるんだ? ぼっちはなぜバンドを、音楽を続けていくんだろう(現時点のぼっちは、弾けてはいるけど、どれくらい音楽があるかは、まだ未知数かもしれない)。


おまけ:
 そしてなぜ長谷川郁美さんはあんなに歌うまなのか……
 映画の前日に、JAPAN JAMの結束バンドの映像を観ることができた。そんな機会はないだろうと思っていたので、うれしい。しかも3曲もあり、バンドとボーカルを堪能できた。
 演奏うますぎ、歌うますぎ。いやいや、なんでそんなに度胸があって、かつ繊細で、どんどん歌がうまくなっているんですか!! こんなに歌がうまいのに、MCのときはより声が豊かに響くのも最高である。こんなにボーカル「も」うまいバンド、非実在感やばい。