茶ぶろぐ

おとなのライフスタイル@TOKYOブログ

絹のスカーフを家で洗った

 掃除機をかけていたら、家具にほこりよけにかけていたスカーフをぶりゅんるると吸い込んだ。

 レスキューしてそのまま洗おうとしてよくみたら、ポリエステル100%かと思っていたら絹だった。しばし固まって凝視した。

 

 なんにせよ汚いので、タライに水と洗剤をぶちこみ、ばしゃばしゃして、しばらく放置して、すすぐ。脱水が難しい。しぼるとしわしわになる。タオルでくるんでも、くるみすぎるとしわができる。本当は大きなバスタオルを使えばいいのだが、もったいながる。

 なんとか脱水してから、これはエルメスのスカーフも洗っていいんじゃねえか…?、と思い始める。

 

 エルメスのスカーフを一枚だけ持っている。20年前後の月日が流れている。親の海外旅行とかのお土産だ。もらったときは、もったいなかったり、大人っぽくすぎる気がして、しばらく使えず、ようやく使いはじめても、なにかと出し惜しむ。数年たって、なれてきて、つかうようになってきた。

 つかいこむと、汗や汚れが気になる。洗いたいが、洗っていいのか、クリーニングに出したらいくらするのか、いいクリーニング屋にだせというが、どこがそれなのかわからない。洗いたいなと思い始めて数年経っているはずだ。汚れているかなと思うと、またつかう気がひけてくる。

 

 これはもうチャンスだ!、と洗ってみることにした。力を入れずふわふわゆする。ざうざうと念入りめにすすぐ。

 予想はしていたが、水にしっかり濡らしたからといって、いきなりどうかなるようなものではなかった。質感の変化は自分にはわからない。そもそも、長年使っている間に傷んでいる感じはしていたし、それ以上のいきなりのダメージなどは発生しなかった。

 なるべくしわがをつけないように、タオルでくるくるまきにして水分を軽くとる。先に洗ったほうは、エルメスに比べたら、うっすうすだったので一瞬でしわがつくが、エルメスはぜんぜんしわがつかない。

 お風呂場の洗濯物干しに直接かけ、またしわがつかない程度に、水分をとる。あとはしばらく放っておく。

 

 そのタイミングで、またwebを検索してみる。絹、エルメスのスカーフは自分で洗わないほうがいい、クリーニング屋さんへ。もっと高級なものだと、エルメスにもちこんでリペア??するみたい。自分で洗うと、絹は縮む、水で洗うと色落ちをする。

 

 しかし絹は、わりと歴史がある生地だ。むかしのひとがドライクリーニングするだろか。検索してみると、日本の絹の着物はどうしていたか、という話はでてくる。バラして洗って板に貼り付けて干す、時代劇とかにでてくる例のアレだ。

 ヨーロッパはどうなのかわからない。フランス人はどうするのか、なども検索してみたが、わからん。

 

 本当クリーニング屋が良いけど高いから自宅で洗うわ、という人も少しだがでてくる。半乾きの時点で当て布をしてアイロンをかけるという。そうか、半乾きって、どれくらいだろ。

 干してある時点で、ほとんどしわがない。もともとずっとビキっと入っていた折り目も消えた。

 

 やがてアイロン。さすがに低温であて布をする。折り目の復元は断念。全体に細かいしわはない。

 縮みとか色味とか、よくわからん。見る人が見たらわかるんだろう。

 

 天気が良く乾燥して20℃を超えている。洗濯するにはうってつけだった。これからはなんとなく汚い、になったら、気にせず洗おう。

 でももし、これからいま新しくエルメスのスカーフをもらったり買ったりしたばかりなら、自分で洗えないかもしれない。すでに何年何回も使っている、まあまあくたびれてるよな?なスカーフだから、洗えたものだ。

 そもそも寿命はどれくらいなのだろう。衣服だから、日にあたり、皮脂や汗の汚れがつき、メイクや外のほこりの汚れもつく。なるべくいい状態で持ってはいたいけど、かといって使わないのもおかしい。

 

 つくづく、バブルの名残、景気が良かった時代の遺物のようだ。当時の値段もいまの値段も調べるのが怖い。この先、自分がエルメスのスカーフを自力で買うことはないだろう。そもそも一枚あれば十分かもしれない。その一枚がパワーがあるので、それはエルメスのスカーフ!とくりかえしたくなる所以かな。