茶ぶろぐ

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CHEMISTRY 20周年の武道館ライブ、と

CHEMISTRY 20th anniversary LIVE 最終章「PIECES OF A DREAM


 23日祝日、無事に行って帰ってきた。開演は17時、終了は19時半すぎだったと思う。このような会場での記念ライブにしては短めだが、最近では長めだし、ほとんど休みがなかった。曲のインターバルも短くて、いったいいつ息継ぎしているんですか??、給水しているんですか??状態だった。ぶっちぎりのぎっちぎち。


 行くまでが、毎日ウツになりそうなほど大変だった。オミクロン株は明け方に喉が痛くなるとか、朝起きたらいきなり熱がでているとか、そんな怖い話ばかりで。ようするに、「当日」の朝に自分が元気でなければ、ライブに行けない、CHEMISTRY関係者にもそういう人がいたら、ライブは開かれないのである。チケットも高いし!、もうもう、びっくびくのビビリビリ。


 そしてライブへ行くのも、これは毎度のことだが、ドキドキである。時所構わず、公共交通機関は止まるときは無慈悲に止まる。トラブルなど起きずに無事に行けるかどうか、毎回毎回心配する。乗り換えを間違えないか、心配する。キョドキョド挙動不審になる。精神状態がおかしいので。


 無事に、無事に九段下について、久しぶりに武道館を見上げて、ぐわぐわと胸に迫るものもあるが、写真取ったり、チケットホルダをもらえるところを探したり、並んだりもらったりついでにグッズを買い足したり、小腹対策にもぐもぐ食べたり、大行列のトイレに並んだり、ミッションは次から次につきることがない。
 ようやく席に着いて、案外狭くて、やっべーそんなに太ったんだなワシ、としんみりしつつ、8列目だけど案外遠くて、さすが会場が大きいなとしみじみ。定時をすぎて、バンドメンバーが現れ、音と光が溢れ出し、クレジットが流れ、ついに二人が姿を現した。向こうから見えやしないのに年甲斐もなく狭いところで飛び跳ねてあっぴーる。あっぴーるすんのよ。無事にここにこれました、無事にふたり登場してくれてありがとうございます、と。


 ふたりはのっけから「キッラキラ」で、笑顔がはち切れていて、そして音は、声は、美しくびっくりするくらいだった。武道館あなどってたすいません。ふたりともに史上最も素晴らしい美しいコンディションで、とにかくあふれる歌声が美しく豊かでやばい。やばいのだ。無事に辿り着き無事に幕が上がって(幕があがればもう止められまい!)、だーだーぐずぐず汚く泣きっぱなし。選曲もすばらしくて、3曲ぐらいだらだら泣いていて、いったい貴様は何をしにここへきたのだと自問自答して正気にかえる。


 1曲目のPIECESはやはりですが、2曲目が Let's Get Together Now なんてもう、泣くしかない(だってその日はまだ23日だったのだ)、Dance With Me、Us、と次から次へポジティブな音楽の渦になる。


 今回のライブでとても強く感じたのは、「ポジティブなメッセージ」だ。
 CHEMISTRYは歌がうますぎて、ガチお別れソングを歌うとすすり泣きがあちこちに発生して会場が盛り下がる(!)という驚異的な現象があったのだが、今回はそういった曲をちゃんと歌いつつも、とてもポジティブなイメージを広げて、前向きに歌い上げていたのが印象的だった。
 しっとりした曲も、ゆっくり一歩ずつ歩いていくような曲も、とにかくポジティブなのである。
 生中継も入る、1日限りのライブで、武道館で、感染者もだしてはいけない。プレッシャーは強く猛烈で強烈だっただろう。だがそれらがすべて、信じられないほどのポジティブなエネルギーにぐいーんと全振りしていて、最初から解放感と多幸感がMAXな状態で彼らは登場して、かつそれが最後までずーーーーーーっと続いた。


 ずっと、というのは、ほんとに、とちゅうで、窒息するかと思った。ヒーハー。


 音楽はずっと豊かで美しく、ときおり響く大会場ならではの残響すら煌めきのようだッタ。
 人の声はここまで、音楽はここまで、前向きな力を持つのか、圧倒されたし興奮した。もっと、もっとアホな自分では知らない音楽の世界が、彼らにはまだまだ先があるのだ!


 10年以上前の前回の武道館ライブは、3日日公演だったが、1日目と3日目に行った。1日目は中央前から4列めというミラクルな席で、ライブもすばらしく、すばらしく、こんなにうまくなっちゃって、この人たちこれからどこへ向かうんだろう、なんて心配もしてしまったほどだ(3日目はいっちばん後ろから2列目くらいだったアハハハハハ...)。このface to faceのライブは長い間、個人史上特別第一位だったのだけど(僅差の2位がneon大阪城ホール)、今回の武道館ライブは、


 ぎゅっいいーーーーーんん


 とそれらを追い抜き、活動停止の期間のストレスと、その後の根に持つ猜疑心をスッッとばして浄化して、なおあまりありすぎるほど、クオリティが高いし、クオリティとかそんな話をするのが野暮なくらい、楽しく強くとにかく前向きな力に満ちていた。



 パンデミックも戦争も、一方的で理不尽で、怒ったり恐れたり不安だが、それらに対してできることがあまりない。そういったものに負けない、折れずに生きていくためには、それらと張り合うほどの、無条件な力がいるのだが、それがどこから来るのかというと、エンタメや芸術だなと、ゼロをイチから無限大にして届けてくれるものすべてだな、と非常に非常に痛感している。


 当日の彼らが翌日以降の、ひっくり返った世界を知るわけがないが、あんなにも惜しみなく与えてくれるような音楽は、彼らのライブでははじめての体験だった。もちろん毎回、うますぎるかっこよすぎる楽しすぎるとか、宇宙が広がって見えるとか翼の羽がみえたような気がしたとか、キラキラとかうきうきした感覚とか、いろんなそこにしかないポジティブさがあったから、ここまでずっと聴いているわけだが、今回はそれらをすべて内包したうえの、感動的な体験だった。おそらくはステージに立つミュージシャンのほうが、ずっとよほど観客に飢えているのだが(とライブができない時期のミュージシャンの悲観的な様子をみて思った)、彼らが自分達が欲しいものを得るために、とにかく先に音楽をそこで生み出しているのである。そしてその力が強いほど、あまりにも強いので、なんだか、その日以降の、翌日以降の、きつすぎる大どんでん返し!の世界でも、なんとか正気を保っている。まだ効力を発揮している。


 ケミ武道館のことだけを書こうと思っていて、なんだかもう、もうそれだけについて書きたいのはやまやまだけど、苦しいときに欲しくなる自分によく効くものは本物だな!!とありがたみがマシに増していて。
 彼らのためにできることはと考えても、ちょっとグッズを買ったり、動画を再生したり、Twitterで勝手に気持ち悪いもといエモいことをツイートするしかないのだが、そういえば、ライブの終盤、最後の夜で、立ち位置が反対だったのですが、反対である、ということも、歌い終えて元の位置に戻る、というところも、エモすぎて萌えすぎて我ながらなにがそんなにエモいのか萌えるのか??さっぱりちっともわからなあい、と思いながらエモエモしていたが、まあ、そういうことを言うぐらいしかなく。


 世の中にはものすごくうまく、見たものや体験したこと、好きなことについて丁寧に語れる人がいるけれど、やっぱりできないみたい。だって20年ケミちゃんのファンをやっていてこれだもの。だからやはりそのときの自分が書きたいままに書くだけなのであった。


 あの日会場にはいろんなお客さんがいた。健康でも遠征を断念したファンも全国にいただろうし、さまざまな事情で当日突然来られなくなった人もいたかもしれない。ステージは5億点でも、見えていないところでは小さいトラブルは起きて、スタッフさんは走り回っていたかもしれない。wowowに契約している、ケミストリーを知ってるけど知らない人が、ぼんやりリビングルームで流し見をしていたかもしれない。
 優れたエンタメが楽にできるものではないように、平和もそれなりにみんなが日々気を配っていないとあかんのよ、と反省しつつも、とにかく一人でも多くの人が、なるべく音楽を聴ける日々をおくれるように、そのためにもまた、音楽が力になる。





ライブ映像が3本分も??入っている?!!な最新ベスト盤