まんが『鬼滅の刃』をついに最後まで読んでしまった。
全巻をそろえたのは少し前のことで、そこからいつまでどこまで読もうとずっと考えつつ、ちまちま読んでいたが、アニメの新シーズンがはじまったら、見出しでネタバレみたいなクソwebメディアがちらちら跋扈しだして、駆逐してやる!!と呪いつつ、しょうがないので、最後まで読むことにした。
それで。
その日、ちょうど、午後のロードショーで『ブレイド』をやっていた。ちょっと早かったアメコミ映画。マーベルじゃん。いままでにときどき見かけても、よくわからなかったけど、今回はわりとおもしろいじゃん、と思った。吹き替えの明夫さんもいい感じだ。だいぶ若いけど。
どんな話かというと、吸血鬼と戦う話である。(関係ないですが、バンパイヤハンターといえばDですね!)
1から3まである。午後ローでときどきみかける。
流し見なので情報はてきとう。
話の途中、吸血鬼同士が仲間割れ?して、吸血鬼が吸血鬼を殺すようなシーンになっていた。場所は砂浜、夜明け前。なんやかんやありまして。「処刑される吸血鬼だけがそこに放置されて、日の出とともに灰になる」流れかと思いきや、ちがう。周囲には、ここへ彼をつれてきた、他の吸血鬼もいる。そのままそこにいたら、一緒に灰になってしまうじゃん?、とふしぎに思っていたら、彼らはどうも全身黒づくめのスーツに、真っ黒なフルフェイスのヘルメットをかぶっている。日の出の瞬間に、ヘルメットの目のところの隙間をぱちん、と閉じる。処刑される吸血鬼だけが灰になる。
そこで、思った。
無惨さまは、科学技術が発達していたら、無敵だったん??
いやそもそも、鬼が苦手なのは、太陽のなんなの?? 紫外線? 可視光線? 赤外線?(それらのちがい、よくわかんない)
ねづこは板の箱の中に入っているので、それぐらい??で防げるのだとしたら、そんなに強くなくてもいいかもしれない。
脳裏には、ぴちぴち黒スーツに真っ黒フルフェイスの無惨様のお姿がうかんだ。無惨様ならあのお召し物にある模様をいれているかもしれない。
まあ、それでも、模様がはいっても、そんなにかっこよくないっすね。美しくない。美しくないものは、いっしゅんでバラされそうです。
フルフェイスじゃないにせよ、新しい宇宙服みたいに、しゅっとしたやつもできる可能性はあるんだけど。
まあ、くだらないことを考えた。
『鬼滅の刃』のもっとも感動したところは、この作品自体が漫画という思いの流れを継いでいるところだ。(宇宙から落ちてきたような隕石のような突然変異ではない。)血脈など関係ない。いま社会に生きている人たちすべてが、前の世代の、今の世代の、お互いのいろんな情熱や願いをつないでいる。その流れのなかに、あまりにも美しく強く優しく新しく高い完成度で現れたことが、感動的だった。作者のなかには、たくさんの漫画やその他のさまざまなものへの、渇望にも似た憧れや好きや情熱があるのだろう。
と、私は勝手にひどくいたく感動した。それ以外の感動ポイントは山盛りすぎて説明しきれないくらい。
つくづく、日本の創作の才能は、漫画にあつまっちゃってる。