茶ぶろぐ ただのにっき

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ショパンコンクールをチラチラ見雑観

 ショパン国際ピアノコンクールショパンコンクール


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 YouTubeライブ配信していて、びっくりした。しかも高画質。日本からだと、モーニングセッションはさておき、基本は時差との戦いだが、ぜんぶ丸っとライブ配信の上に、チャットも許可していた。ライブのあと、演奏者ごとの切り抜きも、アップロードされる。親切すぎる。(wikipediaによると2005年から配信しているらしい…)


 今回YouTubeで高画質高音質という驚きもあって、いろいろちょいちょい調べたりして、個人的にいろんな発見のようなものがあった。その最たるものは、「ショパンのピアノ協奏曲はいまいちである」である。誰の演奏をきいても、聞いていると、ひらたくいえば飽きてくる。協奏曲味が薄い、オケが薄い。ほとんどピアノの曲じゃん、オケいらんじゃん、となる。
 まあ、それはまあ、それだけのことであって、ショパンのピアノコンクールにおいては、さほどの問題ではないだろう。それで曲が悪いわけではなく、協奏曲を聴くつもりだとなんかちがうと思うだけだから。でもファイナルはピアノ協奏曲だけど。


 予備予選から、勝ち進むほど、勝ち進んだ人ほど、とにかく弾きまくる。そりゃもう、ピアニストとして食っていく登竜門にふさわしい。食っていく技術力、体力、精神力、ふてぶてしさ、音楽性、おそらくは人間性も。かつ5年に一回なので、長期戦略をたててこなしていく能力と、まあまあ運も必要だろう。


 ピアニストはおそらくなんでも弾けなければならないが、ショパン・コンクールはショパンの曲しかひかない。それが眠い、もとい、それが特徴的だ。ショパンはおそらくピアノという楽器の可能性をぎゅいーんと拡大させた人で、ピアノといえばショパンなイメージが、日本では特に強いだろう。そのイメージを強化したのは、このコンクールのせいもある。芥川賞が小説家の登竜門というイメージができたように、ポーランドの人たちが、ショパンの曲しばりによって、コンクールをうまく運営し、権威を育て(?)、ピアノ、ショパンポーランドをぜんぶ盛り立てている。すんごい。おそらくすごく気を配っていないと、そのありがたみは失われてしまう。せっかくいいものができても、失うときはいっきになくなる。そうならないように多分がんばってるから、高画質高音質で太っ腹公開なのかなあ、と思う。(でも審査員にはいい席を用意してあげてほしい。そういうのに無頓着なのは怖い)


 個人的には、ピアノといえば、ベートーベンとか、ラフマニノフとか、チャイコフスキーだ。もっと他の楽器との組み合わせがうまいというか。ショパンは嫌いじゃないけど、ショパンしか聞かないという人とは、音楽の話はしないだろう。バッハしかきかない、モーツァルトしか聞かない、などもちょっとやばいけど、ショパンだけという人はとくに私にとっては地雷であろう(非実在かもしれん)。


 ネットでいろいろみかけていると、ショパンコンクールはずっとぜんぶきいている、みたいな人がいて、なんだかそれは、フィギュアスケートのグランプリファイナルシリーズとかを応援しているスケートファンを思い出させた。熱狂が強くて、狂気がチラチラ入っている。スケートがとくにそうだというより、スポーツファンというのは音楽ファンよりもそういう傾向がある。コンクールになるとクラシックでもそうなるんじゃな?、ショパンだから? ピアノだから?。


 ところで、今回のショパンコンクールも、誰がうまいとか、ぜんぜんわかんない。あったりめえだ。こちとら素人でい。でも一位のひとは、聞きやすいかなと思った。好き嫌い、なんかわからんけど、面白いか眠くなるか(眠くなるは褒め言葉ではある)。


 自分はバイオリンを初心者程度だが、プロのバイオリニストになると、好きか嫌いかでしか判断できない。みんなうまいからさ。でも好みも偶然もある。ヒラリー・ハーンとの出会いは、ラジオで、コルンゴルドの曲で、それがコルンゴルドという作曲家であることも、ヒラリー・ハーンであることも知らず、途中から聞いたけど、なんじゃこれはと起き抜けの寝ぼけ眼ならぬ耳をこじ開け、その曲が終わって、作曲者と演奏者の名前が読み上げられるのをラジオを掴みながらじっと待った。そういう「これはなんかちがう」というのが、あるときはある。マイスキーとかアルゲリッチとかも似たような。何かわからないけど耳をとられたことがある。ショパンコンクールなどで遭遇すると、ある程度うまいうまいがわかっているので、構えてしまうので、二度目の出会いを待たねばならないかもしれない。


 ネット界隈のピアニスト、YouTubeで活躍するピアニストも増えている、らしい。何度目かのピアノブーム。一過性でもまあ、まだましか。ピアノはいうまでもなく、もっとも裾野が広いクラシックの楽器なので、めっちゃくちゃうまい人がうなるほどいる。東大とかいく頭脳があってかつうまいなんて人がいるんだよ、というのが今はいるし。


 広く音楽家が食える社会になればいいが。
 しかし、今回も、「日本人が2位と4位!」みたいな報道をしての盛り上がりなので、まだ定着していない、なにも社会は変わってない。こういう報道をやめて、普通に1位の人が報道できるようになったら、日本人も1位がとれる日がくる。