夜にラジオを聞き流していたら、
「かたいヨーグルトが好き」
というのを聞いて
(わかるぅ〜〜)
と、心底小さくしみじみ思った。
ヨーグルトがやわらかい液体寄りなのはいや、というほどではない。たまたま、いま食べている、はじめて買ったのが、にゅるるんとやわらかいので、じぶんもどちらかというと、かためが好きかもしれないな〜〜、と思った。
テーマは「なくてもいいけどあるとうれしいもの」の類のもの。リスナーからのお便りの内容は、
「ヨーグルトのふたのうらについているのがあるとうれしい」
という話だった。それをうけて、彼女はそういったのだ。
ヨーグルトのふたのうらについているのが好き、というのも、ちょっと珍しいが、気持ちがわからないでもない。最近はふたの裏にあまりつかなくなった、という話もしていた。そうなのだ。ふたの裏がつるんとしたコーティングに進化して、ほとんどつかないのである。その技術の進化に関心しつつも、あのくっついているやつ、食べていいのか?と迷いつつも食べちゃう、そういうことがなくなって、さびしいような、どうでもいいような。
番組の前半は、饒舌とはいえないゲストをまねいて、しかし彼女はしゃべることも、話題になっていることも、大変楽しいといったふうにしゃべっていた。ゲストが帰って、後半で、ラジオ的なコーナーで、さらりとしかしちょっと決然としたふうにいった。
他愛のないおしゃべりで、聞き流していて心地よい、しかし時々、スルッと耳に入ってきて、共感したり笑ったり。
そういうのが、ラジオの醍醐味だ。
ラジオは漂うのがいい。ある番組の熱心なリスナー、という状況になると、それがなくなった時の衝撃といったら、大変なことである。ただよい、チューニングをまわし、音楽と小ネタと知識に偶然に出会う。
ワイドFMがぜんぶ入らないので新しいラジオが欲しい。
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