とつぜんの舞台化の話題で、そわそわする界隈。
ガチのリアルタイム読者としては、なんだかもう、すげえな、の一言に尽きる。アニメだってすごいのに。
グリーン・ウッドといえば
「最初は『ガラスの仮面』の穴埋めではじまった短期3回の連載だった」
である。のちに本連載となり、あんなに人気がでた。このころは花ゆめでちょいちょいあった話だ。誰か落とす、代打で短期の連載、当たれば長期の連載。よくできてる。面白いから3回で終わるの惜しいなと思ったら続いた。
グリーン・ウッドは、全体では、とくにこれといったストーリーがない、男子高校生たちの、男子寮をいちおう舞台にした、わりかしなんでもありの、コメディマンガである。エピソードはいろいろあるが、どれもちゃんと完結するので、とても良い。じんわりこころをついてくるのは、登場人物たちのなにげない台詞だ。お涙頂戴とは無縁で、ものすごくさりげなく、しかし、苦さや甘さや寂しさもともなうような、心にじんわりやさしい感触も残る話もある。
自分は田舎のこどもだったので、CDは一枚は買った気がするけど、アニメ化を知らなかったし、CDの印象もあまり覚えていない。あとになって、30年後ぐらいに、そのキャストの豪華さにきゃーきゃーいうわけだ。
少し前に行われた、那須雪絵さんの原画展では、グリーン・ウッドの原画をたくさんみることができた。美しい、胸がときめくばかりの、カラー原稿。思っていたより小さく、そして保存状態が微妙!!なのも多くて、驚いた。時を経ても、ほんものの美しさは記憶のなかより鮮やかで、めちゃくちゃテンションあがった。
那須雪絵さんは他にも傑作だらけ。フラワー=デストイヤーも、魔法使いの娘も楽しいすごい。仔猫ちゃんもバイブル。最新作 八百夜 はもうどこまでいくんだこのひとは! な次元な。もっと評価されてもよいと思う漫画家さんの一人だけど、熱心なファンはきっとたくさんいるんだろうよ…。