茶ぶろぐ

おとなのライフスタイル@TOKYOブログ

『海街diary 8 恋と巡礼』買った読んだ

 非ネタバレ。


海街diary 8 恋と巡礼 (フラワーコミックス)
吉田 秋生
小学館 (2017-04-10)
売り上げランキング: 8


 書店に平積み3列。即座に購入。気付けばもう8巻……。いろんなエピソードが変化して、終わりは近いけど、10巻で終わるかな。もしかして次で終わりかな。


 毎回、どこか一カ所ものすごい大号泣するツボがあるんだが今回もまた。うっかりドトールで読みながら、前回も電車の中とかで開いてしまったとひとりで焦っていたわと思い出す。学習能力がない。


 この作品のテーマは「愛と死」なのかなといまごろ思った。美しく豊かな日常と、年頃の娘さんたちの恋愛と、死や喪失。今回チカちゃんのエピソードがすすんできて、いままでそういえば、死ぬとか病気とか失う話ばかりだったな、と気付いた。恋愛も序盤はそうだった。しかしあれこれギャグもしっかりさしこまれるので、読んでいて疲れないし、押しつけがましくない。全体で深く味わいが増してくる。累計320万部らしいが、少ない、少なすぎる。少ないのは「少女マンガである」からかな、と思う。吉田秋生萩尾望都と同様に、もう完全にジャンルをふりきった作品を描いていても、少女マンガなのだ。8巻のあのあれなんて、「きゃー!!!!」ですよ。もうねぇ。意外といままでそういうシーンなかったのに。ここぞというところの美しさはもうメロメロです。マンガが好きといいつつ、もし少女マンガというだけで距離を置いているおっさんは、いますぐ大人買いしたほうが身のためだぞ。


 こんなに単行本の一冊ごとに読みごたえのあるマンガはない。巻でひとつのエピソードではないのに、それぞれの話で面白くて、一冊で面白くて、もちろん全体でもぞわぞわするほど面白い。1コマの積み重ね、1頁の積み重ね、話の積み重ね、1冊の積み重ね、重りあって合わさって編み上げられ、全体の大きなじわじわ続く何度でも読めてしまう感動になる。


 なんどでも誰にでも無限におすすめする吉田秋生の『海街diary』。『BANANA FISH』も『ラヴァーズ・キス』もあれもこれもオススメだけど! 今年の冬には作者の画業四十周年記念本がでるらしいです。わおおおおおおおーー