年末の特番ドラマ『おっさんずラブ』が期待の何倍も面白い。
田中圭さんがモテない独身ダメ男なんていってもどうせかっこいいんだろー?、と思っていたら、本当にダメでかなりイラッともやっとだらっとしていた。話し方とか姿勢とか。いかにも。でも脱いだらすごいという「二次元か??」なせくすぃーなお身体。そこはさすがぬかりなく。
吉田鋼太郎氏もそりゃあうまいだろうとは思っていたけど、イケオジなままシュッとした乙女おじさんを演じていた。もうなにそれすごいさすがさすがすぎるよ。
落合モトキさん、宮澤佐江さんは顔も名前もなんとなくしか存じ上げていなかったが、それぞれとってもチャーミング!。それぞれ惚れてまうやろーー!! な魅力が炸裂していた。
以下じゃっかんネタばれあり。
後輩と同僚女子が男前で、タナカッケイとコータローが女子。キャットファイトを男がやったり、最後のくつのかかとが壊れるシーンなど、女子がやらされていたことを、タナカッケイがもてないだらしない男のまま演じたり、ジェンダーを逆転させる。かつ旧来の偏見にみちたベタなリアクション、謎の応援をする女子も出現させる。常識の感覚がゆらぐ感じがある。
傑作というには実験的、実験というにはクオリティが高い。笑えるし、どのキャラクターも魅力的に感じてそれぞれ応援したくなる。(終盤のタナカッケイのせくすぃーきゅーとな唇といったらない)もう少し時間をとれば、逃げ恥みたいに旧来の男女のあり方などに切り込むのかもしれないが、短くてもきっちりした作りのコメディでありドラマは有り難い。
続編や連ドラ化というより、同じ制作陣で別の話を観たい。キャストは続投で全然違う役などやってくれたらなお楽しいけど、他の上手い人でも。シリーズもので安定して稼ぎ、他で単発で実験的な面白いドラマつくるのはいい手だ。