茶ぶろぐ

おとなのライフスタイル@TOKYOブログ

ガリレオはドラマとしては良質ではない。

 福山雅治が天才教授を演じるシリーズ。実はドラマとしては、全然質が良くない。その原因の一つは、相棒にドラマのオリジナルキャラクターである女性刑事を投入したせいだが、それだけではない。どちらの女優も、こんなひとが、こんな役をやらされている…!、と腹立たしく情けない気持ちになるくらいだった。キャラクターの描き方もひどいが、ストーリーもおかしい。わざわざ天海祐希を招いての「聖母の救済」なんて、換骨奪胎なんてものではなく、何を抜いて何を足してこうなった?、の駄作である。
 これが下手に数字をとってしまったのは、福山雅治としては不幸だ。
 もしもっと原作に忠実に映像化されていたら、もっとちゃんとした代表作になっただろう。「視聴者は馬鹿であるからわかりやすくしなければならない」という呪いにどっぷりはまっている悪魔のような作品を代表作にさせられている。


 作り手は、英米の推理ドラマを少しでも観たことがあるのだろうか。幼い創造は模倣からはじまるんだぜ?


 彼は役者ではなくミュージシャンだ。何色にでも染まる、何でも歌えるというよりも、自分を表現するタイプである。だから自分から遠く隔てたキャラクターをちゃんとできるかどうかは、本人の力量ではない。その他の諸条件しだいである。スターだからそれでいいのだ。たぶん。


 今回の月9は、自分で選んだ仕事だったのだろうか。オーディションで次世代スター発掘的企画のドラマに、福山雅治がいまさらつきあう必要があったのだろうか。そんなにも若い時の苦しい時間は長かったのだろうか。そうかもしれない。