最近本屋へいくと、ずっと売れ筋な本。Amazonでも売れているらしい。
大和書房
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デジャヴな雰囲気。ファッションにおける10着と言えば、ティム・ガンの10の基本アイテムではないか。
宝島社
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ティム・ガンの番組は観ていると、後頭部に10tトンカチをずんずん打ち込まれるような衝撃で恐ろしい。
「10」というミニマムなところに、服を片付けられずもてあましている女子たちは、ひきつけられるのだろう。洗濯など考えると、実際は10着というわけにはいかないらしい。おおざっぱな共通点は、「フォーマルな服を用意しておく」ということ。そしてそれは多分黒のワンピース。でもたいたい黒のワンピースってノースリーブだよなー冬はどうすんだよー、と思っていたら、ELLEのスナップでハイネックニットにワンピースを着ていて、なるほど、と思った。
気候や建物のことについては考慮すべきだ。
日本の冬は寒い
日本の北国の人も、欧米の人も泣いて風邪引く寒さである。だからコートを脱いでも、ある程度暖かい服を着なければならない。(H&MやZARAで売られているドレスやコートは、外はすごい寒くても、建物のなかにはいったら薄着でOKの前提が多い。お前らそれちゃうねん。)黒い服で防寒も、というと、もっさり感がでてくる。だからフォーマルは黒のワンピースにこだわることはない。肌の色も違うし。ただ、「結婚式にでられるほどではない」かっちりめの服は用意しておくとよい。男性で言うとノーネクタイだがブレザーぐらいの感じ。それが難しいけど。
日本の夏は暑い
日本全国くまなく熱くなってきている。国際的におしゃれなエリアというのは、夏は30度などいくわけない気候帯だ(もしくはそうだった)。たとえちょい暑い地域でも、欧米人はクーラーをがんがんに稼働させてしのぐつもりのようだが、省エネ大国ではそういうわけにはいかない。夏は違うルールが必要だ。枚数がたくさん要る。
この気候など、もろもろ実際は「違う」ことをふまえると、ファッション啓発系本をごみにする可能性は低くなる。
しかし、1.5〜2倍、夏はもしかして3倍ならば、冬20着と夏30着、春と秋はあわせて30着として、合計80着。これらには下着などはふくまれない。結局けっこうな量になる。だから数が多いからとへこむ必要なそんなにない。
でもティム・ガンの番組では、たいてい大量の服を発掘するので、実際はもっと持っているのだ!。こわーい。
働く女性のなかは、いつも着るものがないと思いつつ、着ない服を大量にもっているというストレスを抱えている人は多いだろう。これは実はとても異常だ。自分の服をコントロールできていないのは、「異常」なのだ。異常なのに気づいているようで気づいていないまま、こういう本に手を伸ばし、書いてある通りにやろうとして挫折する。あぁ、人の向上心の隙間に入り込む挫折産業。だから「読んで生活をたてなおす!」なんて思っているひとは、だいたい失敗する。「参考になる程度に…」と思って手をだすのがよい。
そして自分はというと、いまだに服の管理がうまくできていないが、それでも前より減ってきているし、持っている服を把握してきている。以前に買った状態の良い服を、消費するターンに入っている。だってニートだし。服は自分の性格の一部みたいなものなので、劇的に変えようとせず、時間をかけて進路をずらしていく。