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『執事 西園寺の名推理』の粒度

『執事西園寺の名推理』は粒度が変えられる、距離をかえてみることができる。流し見で耳だけでもよい、台所をしながら眺めても楽しい。かぶりつきでも楽しめる。これは大変質の高いドラマの証拠である。このような作品は、ほかには刑事コロンボの吹替版ぐらいである。

 流し見の加減というのは、重要なパラメータである。思わず画面を見てしまう、見なければわからない、かたときも目を離せない作品は、不適切である。かといって、あまりにも単純で単調でへたくそすぎて、流し見にすら耐えないものも多くある。適度に流し見ができるというのは、ある程度のクオリティがある作品の証拠である。また、もしそれが、テレビの前で腰を据えても視聴が続くなら、それはかなり面白いほうである。

 西園寺やコロンボはその点、フレキシブルである。離れても近づいても楽しい作品である。コロンボと並べるのかテメーというのは、まあまぁそこは、西園寺は毎週45分の金曜夜8時からを考慮して。

  名探偵コナンであるとおり、推理ものは登場人物が、全員がちゃんと台詞が言えなければならない。コロンボの吹替はいうまでもないが、西園寺も概ねいい傾向である。

 そして西園寺さん、コロンボさんは、黙っていても絵になる。かわいい、かっこいい、美しい。コロンボさんの黙ってうろうろするだけの時間の吸引力、電話をかけるだけなのに謎のセクシーさ、西園寺さんのスタスタ歩くだけの爽快さ、箱の中に立つだけの圧倒的な美しさ、奥さまとじっと見つめ合うシーンは圧巻で、奥さま役の底力を感じる瞬間でもある。 

 そんなわけで『金曜8時のドラマ 執事 西園寺の名推理2|主演:上川隆也|テレビ東京』が大変大変オススメです。まさに「だまされたと思って」という言葉がこんなにぴったりのドラマはない。上川隆也をこんな贅沢に、いやこれこそ、待ちに待っていた、夢見ていたものがついに来ている!、のである。