のこのこ茶ぶろぐ

chaoruko@HatenaBlog(旧:脊髄反射でオブラート)

『ブラックパンサー』観た

marvel.disney.co.jp


 ふんわりネタバレあり。


 IMAX3D字幕。予告から含めると2時間半。長い長ぇぞ悪態ついていたが、終わってみれば、ジェットコースターではないのに時間を感じさせないというすばらしい映画だった。適度な進行速度が心地よい。なるべく情報は入れずにいった。


 ふつうにおもしろい映画だった。
 ふつうというのは、すごくだいじだ。
 そしてマーベルの映画だった。

 全体的にわかりやすい親切設計。細かいことは気にせずに。映像は美しく幽玄的ですらあり、衣装もありとあらゆるデザインに隙がない。シンメトリーな構図、とくに室内の美しさが際立つ。超ハイテク航空機内、ラボ、某所の内部など、めちゃくちゃかっこよかった。アクションはいろんな意味で5億点。(ミショーン!!!)エピソード詰め込みすぎ!っというわけではないが、「尺が足りねぇ!」とは思った。もっと長くてカットしたんだろうなあ。韓国を舞台にしたうまみはもうちょっとあってもよかったかも?

 IMAX3D字幕は、最初のほうはちょっと久しぶりのせいか酔いそうになってあわてた。希望は、IMAX2D字幕。IMAXで、画面が大きくて綺麗なのはいいけど、3Dでなければならないのかどうか、まあ他の映画と同様にわからなかった。

 観ているあいだに、いい意味で、最高に元気だった頃の週刊少年ジャンプの世界に足をふみいれているような感覚になった。色とかアクションとか挑戦とか。熱量最高、どんな話も設定も世界観もどんとこい。(ジャンプに対する印象は自分の妄想かもしれないけれど)ドクター・ストレンジのときも同じような印象があった。アントマンやgotgではそういう感覚はなかった。どんな違いだろうか。
 日本も想像力豊かな人はたくさんいるはずだけど、創造するための知識やスキル、資金を確保するスキルも未熟になっていて、いつまでも夢を果たせないような状況になっている。漫画だけはかろうじて元気な人もいるけれど、あまりにも長期化して商業化されて、人は老いるものだし、個人の力がずっと続くわけないじゃん……という懸念もあり。

ブラックパンサー』は自分が観た範囲では、いままでのマーベルの映画のなかで、もっとも空想的、おとぎ話的だ。しかし、キャラクターたちが直面する問題や心の動きは、平凡なアジア人の心をちくりちくりと刺してくる。まったくもってそこがすごいところ。

 基本は超娯楽大作なので、見終わったあとは元気になれる。マーベル映画の鑑賞のコツ「最後の最後のおまけはどうでもいい」を会得したので完璧だった。


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 以下はキャラクター別のもっとネタバレありな寝言。



 陛下ことブラックパンサーことティ・チャラ、演じるのはチャドウィック・ボーズマン。かっこいい、かわいい、品がある。思っていたより控えめで憂鬱な王子様シーンが多かったので、今後はもっと笑顔が観たい。王様の威厳はあるのに、えらそうすぎない。若いけどもう41才ですってよ。
 CIAエージェントのエヴェレット・ロス、我らがマーティン・フリーマン…!! どんなふうにマーベルの映画の世界に登場するのか、ずーっと気にかかっていたけど、大丈夫だった。最後に、戦いのあとに、陛下と話をするとかすこしでも二人のシーンをいれてほしかったというちょっとだけ足りない。くわえて、どうして陛下とロスが仲が良いのか、わかんないけど、どっか別の映画で説明されてるのかな。まだこれから過去編が作られたりする?
 武器商人ユリシーズ・クロウを演じるはゴラムだよアンディ・サーキスだよ!! 最高の最高だったので、わりと前半で退場なのは「あー!」だった。かつすごいかっこいいシーンだが。こんなキレッキレのサーキス氏、すごい贅沢な使い方だ。
 ロスとクロウ、カジノで顔を合わせるシーン、ぞくぞくしておかしくなりそうだった。いまおもうと予告編は見せすぎであった。
 エリック・キルモンガー、演じるはマイケル・B・ジョーダン。悪役にしてはかっこよすぎる、インテリすぎる、悲しすぎる。こういう謎めいて王位簒奪をはかる悪役は、どうせあとからやられるんだろ感があることが多いけど、キルモンガーはぜんぜんそれがない。ワカンダに表れて玉座と対峙するシーンも、王位チャレンジの挑戦シーンも、迫力、説得力満点。突然の暴力的な権力の簒奪者とはこのようなものではないかと思わされる。
 ワカンダ国王をまもる親衛隊の隊長オコエ、演じるのはTWDのミショーン、ダナイ・グリラ。おもしろくてかっこよくて、出来すぎじゃねえか! 完全に爽快で痛快アクション担当だった。すごい。王に忠誠を誓いつつ、ティ・チャラへの想いもはっきりともちながら行動しているの、かっこいい。

 フォレスト・ウィテカーもなぞの安定感、お約束感…。



 父と息子の話が主軸なので、アクション担当が女性でもちょうどバランスがとれるぐらいだったんだな。