ノーベル文学賞だ。驚きはない。とって当然だ、いやまだとっていなかったのか。いなかったかもな。自分が読んだのはまだたった2作。
『わたしを離さないで』
『日の名残り』
猛烈なネタバレの嵐が吹き荒れているのが残念だけど。
「この本どんな話?」
「おもしろいよ。さいごまで、読んでごらん」
それだけでいいのだ。
この2作でも、ぜんぜん違う。それなのに、読んでいるあいだも読み終わるころ読み終わってからも圧倒的感動がある。
もしあなたが読み終わって、わからなかった、つまらなかった、といったとしても、それでも自分は勝手に「もうすごいよ圧倒的だよ面白いよ」とアホのようにくり返すだろう。「何が?」といわれたら「まあ読んでみてよ」もう読んだけどと言われたら「まあまあもう一回読んでみてよ」とか…。
物語であり物語でない。同じ物語で他の人が書いても、同じ感動はつくれない。では小説としての面白さはどこにあるのか? キャラクター? ジャンル? 細部? 描写が美しいとかうまいとか?
まあまあ、ともかく読め、読んでみようや。
はてブさんありがとう
こちらのエッセイもすてきです。
エッセイ2:イギリスに渡った研究者-シズオ・イシグロをさがして
理系の人のエッセイっていいよね?? というのと同時に、どこかカズオ・イシグロの小説の雰囲気とか肌触りとか気配とかと通じるものがあるから、いま読むとすごくぞわぞわしてしまう。