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脊髄反射でオブラート

chaoruko@HatenaBlog

モヤモヤさまぁ〜ずにおける寅さんのシーン再現

www.tv-tokyo.co.jp


4/19の放送は「柴又・金町」。
葛飾柴又寅さん記念館にあるwww.katsushika-kanko.com


 実際に撮影で使用したセットを移設した「くるまや」で、寅さんのシーンを再現しようとするのだが、寅さん役をさせられる若いスタッフの人が、寅さんらしさがかけらもなくて大爆笑だった。


男はつらいよ」の主人公は、寅さんこと車寅次郎。テキ屋のおっちゃん。異母妹のさくらは結婚しているので名字が違う。物語の舞台となる団子屋「くるまや」は、寅さんとさくらの叔父夫婦の店。さくらもそこを手伝っている。さくら夫婦は一緒には住んでない(はず)だが、実家のようなもの。寅さんが放浪の旅から帰ってきて寝泊まりする場所はここ。

モヤさま配役:
寅さん:スタッフ若い人
さくら:狩野恵里アナウンサー
おいちゃん:大竹一樹
タコ社長:三村マサカズ

人物解説:
寅さん:車寅次郎、主人公、演:渥美清
さくら:諏訪さくら、寅さんの異母妹、演:倍賞智恵子
おいちゃん:車竜造、寅さんとさくらの叔父、演:下條正巳
タコ社長:桂梅太郎、隣の工場の社長、演:太宰久雄


 三村がざっとあらすじを説明する。寅さんが不在のときに、さくらとおいちゃんが、ピクニックに行こうか、という話をしている。すると寅さんが唐突に帰ってくるので、なんだか慌てる。いないところで話をしていただけで、のけ者にしていたわけではないが、「みんなでいこうか」的文脈のなかに寅さんを想定していないので、慌てる。そこにタコ社長がいつものように会話にわりこんでくる。タコ社長はピクニックの話が聞こえていたらしく、「ピクニックに行くんだってねぇ!」みたいな感じで、おさめていた話をむしかえしてしまう。それを聞いた寅さんが、「俺のいないところで楽しい話だな」みたいにすねる。「そんなつもりはなかった」「いっしょにいこう」といっても、「絶対俺はいかない」みたいにすねる。
 
 ↑の説明だとへたくそですが、三村さんはもっとそれっぽくそりゃあうまく説明してました…。
 
 こういうシチュエーションは映画ではとても多い。寅さん不在のときに何か楽しい雰囲気になっていると、ふらっと帰ってきた寅さんが、自分のいないところで楽しそうだな、と勝手にすねて、みんなが慌てたりとりなしたりするが、聴く耳もたない。寅さんは子供じみてはいないが大人げないおっさんである。
 
 そしていざ即興コント的小芝居をはじめる。さくら、おいちゃんの会話中、寅さんの格好をさせられたスタッフさんが、ふら〜と入ってくる。それが全然、まったく、寅さんぽくない。おそらく1度も見たことがないし、イメージも全然なさそう。ですますでしゃべる腰が低い寅さんという、寅さんからほど遠い寅さんで、笑い転げてしまった。

 さまぁ〜ずの二人はさすがに詳しいようだが、スタッフや視聴者も、どれくらい寅さんを、あのネタがわかるくらい、見ているだろうか。
 
 BSジャパンでは、今年も、「土曜は寅さん!」企画で、ずっと寅さんの映画をやっている。

 次回は4/25(土) 夜6:54から シリーズ第15弾『男はつらいよ 寅次郎相合い傘』1975年。見たことがない人は、だまされたと思って、2,3作品を見て欲しい。昔なので、一つ観ただけではすぐにはわからないかもしれない。3つぐらいなんとなーく見ていれば、モヤさまのネタの雰囲気がよく分かるようになる。
 
 自分が見始めたのはつい最近だ。とても有名なのに(テレビで放映されても)我が家ではさほど好まれてはいなかった。いまとなってはその理由はよくわかる。まず子どもが見ても面白くない。その当時の小さいこどもの親ぐらいの世代からみても、寅さんはもう少し上の世代で、そんなにおもしろくない。描かれている時代が、だいぶ過去になっている。そして寅さんや、描かれる世界の半分はアウトロー。地方出身の、その親も教師や公務員で、サラリーマンの家庭には、縁がなかった。人情あふれる「くるまや」の世界も、東京の下町の感覚は、関東首都圏以外のひとには、さして郷愁をさそうものではない。いまの自分にそれらが縁があるわけではないが、寅さんのダメっぷりは、笑えるほどの前提知識や余裕はあるようになった。

 歴史的名画というほどではなく、その時代の日本の象徴というわけではないだろう。しかし、最近の地上波のドラマや、日本の映画に比べたら、数段レベルは上である。格が違う。脚本も映像も、芝居も。
 あらゆるストーリーのある、特に連続シリーズものの、創作の分野を志しているひとや役者志望は、一度は観て損はない。(連続エンタメって求められているようですから。)パターン化されているのに、シーンを成り立たせ、キャラクターの個性をうみだし、一見ささやかなありふれた会話にみえる、そのやりとりに引きつけられる。
 だからこそ。モヤさまでの、シーンの再現をしようとするくだりや、そのあと全然「ソレジャナイ寅さん」がでてくるのが、面白いのだ。


53枚組ですってよ。すごい商品ダー(・д・)