海外映画のファンは口うるさい。すべての人がそうだとは言わないが、うるさい人は多い。そりゃもう、インテリで、うるせぇwお前wwって人が多い。私はその人たちを尊敬しつつ、恩恵にあずかりつつ、しかし時折訪れるお約束のようなそれには、いいかげん、あきてきた。
日本で公開が決まらないことに、呪詛を吐くのはまだ良い。だが、公開が決まって邦題が発表されるや否や、怒濤の品評会はええ加減にしろやと思う。その少なくないマイナスの感情は、映画という娯楽に、水をさしているだけじゃないか?
もちろん映画ライトユーザーからみても、すっとこどっこいな、そりゃないわー、な邦題はある。しかしほとんどが、しょうがなくダサイ、ものである。その良さと悪さについて、あれこれ言う権利には、映画ファンにはある。消費者のぼやきとして、無くは無いだろう。
だが、公開前に、よってたかって言うのは、いい加減やめろよ!、と声を大にして叫びたい。なぜならば、「邦題にケチをつけるたびに、映画にもケチがついていくから」だ。わかっているんだろうか、そこんとこ。「邦題にケチをつけているだけで、映画には何もいっていない」じゃない。ネット上でぶつくさいうのは、それだけ、その映画に無駄なケチがつくことなのだ。
その映画の公開を心待ちにしているくせに、どうしてそういうことするのだ?
よってここに私は提案する。
映画が公開されて、映画をみたあとなら、その映画の感想もろとも、おまけのごとく邦題にケチをつけてもかまわない。
たしかに、日本の海外輸入の映画の、タイトルの付け方や、宣伝の仕方は、いまは地獄のようにどん底のように惨憺たる状況ではあると思う。だが、その映画を愛する人までも、そこに身を投じる必要はない。ひたすらハッピーな気持ちで映画の公開を待とう。そして見てから、ネタばれに配慮しつつ、思いの丈を叫ぶのだ。