茶ぶろぐ

おとなのライフスタイル@TOKYOブログ

映画『映画『君の名前で僕を呼んで』鑑賞メモ

 レディースデーに日比谷シャンテで観てきた。うっかりしてたがアーミー・ハマーさんの映画をみたのもここだった。座り心地が悪くて二度とくるかと思っていたはずなのに三歩歩けば忘れる頭なのでまたきてしまった。
 映画が始まる前から、すさまじい拷問がはじまった。大音量でくっだらねえ宣伝番組の上映だ。逃げ場がない「大音量」である。東宝シンデレラに対する印象は地に落ちたどころかマイナス1000m。いぶりだしてどっかに追い出したいイメージをめでたくうえつけられた。
 拷問が行われていることを知っている人が、予告編から始まってから入場してくる。予告編が長すぎるのを知っている人が、本編終了間際に入ってくる。たくさん。
 映画館から客が逃げるのは、映画のせいではない、東宝のせいだ、という新たな認識が確立した。でかいビルたててうかれてばあいかね。シャンテの内装は放置かね。あのすごいトイレとか。ミニシアターの雰囲気ガーというなら、まずは大音量の拷問映像流すのをすぐに止めるんだ。


 という非情なコンディションで本編開始となったのも運が悪かったかもしれない。
 以下かなり口が悪い、ネタバレありです。

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映画『モーリス 4K』鑑賞メモ

洋画「モーリス 4K」公式サイト

 長年謎だった、「モーリス」をついに観てた。恵比寿での上映が18日までで(19日からは新宿)、一律1500円だからレディースデーをまつことなかったじゃんと、あわてて行ってきた。
 自分はあらふぉーなので、モーリスはリアルタイムのようでそうではない。ネタとしてみかけるけど、ぐらいの世代。いつかはみたいと思っていたが、文芸大作ぽいので、映画館でみられないかなーとなんとなく思っていた。すると4Kである、高画質である。生きていればいいことあります。

 あらすじもほとんど知らずにいったので、最後の最後までドッキドキしていた。ふつうに映画として面白かった。テーマがセンセーショナルだったから話題になったというだけの映画ではない。多少の忍耐や理解力や前提知識は要求される。いろいろわからないこともあったけど、この先の人生でゆっくりひもといていけばいいのである。それが作品の醍醐味だ。

 自分はヒュー・グラントのかっこよさは以前からわからなかったので、主演をおしのけて、4Kでヒューグラントの美しさがよみがえる!的な宣伝が胡散臭く感じていたが、美しいときがあった。そうでなければならないのだが。モーリスを演じるジェームズ・ウィルビーのほうが、表情のバリエーションが多くて、いろんな顔をみられて、いいんじゃねえかなあと思うけど。(公式サイトのCAST情報がなぜ画像! それ情報になってないからな!!)

 なんといっても、ルパート・グレイヴスさん! これがまあ、すごい、の、なんのって。こんな映画を残してくれてありがとう監督!! 万歳からのジャンピング土下座の気分。SHERLOCKでレストレード警部が少しでも気になっている人は、都内なら恵比寿または19日以降は新宿へ走れ。

 小説が書かれたころ、発表されたころ、映画が作られて公開されたころ、そして現在。世界の価値観は変化していて、自分もかわっている。それを前提に現時点での率直な感想は、個々人の感情と社会システムという普遍的な問題の上で描かれているから面白いということだった。時代や場所において、それぞれが社会の慣習や、その出自によるくびきを抱えている。それらとどうやって折り合いをつけていくか、どうやって打ち破るか、永遠の問題だ。あまりにもそんな風に抽象化するとなんでもそうなるじゃんて感じだが、「感情」「気持」が、すごく伝わってきたというか。そしてまた、恋とはままならぬものであるということを、いまさら思い出した。

 若いときにみたら、あの海外のおっさん(何才だったか知らないがおっさんにしか見えなかっただろう)たちを美しいと思えたかわからないし、話もついていけたかわからない。いまは自分はじゅうぶん年をとったし、SHERLOCKを知っている。だから自分には、自分としては適切な時期にみたのかな〜と思った。
 就活のあいまにきたらしい若い人がいた。君、それ、最高にいいセンスだ! いい選択だ!

 観るべき傑作名画の1本、なのかはわからないけど、イギリスの上流階級はいやらしいしゃべりかたするなあ、とか、ケンブリッジっていまもこんなかなあ、とか、クリケットのルールはしっておくべきだった、とか、いろいろ、いろいろ人生に種を大量にまいてくれる密度の濃い映画だった。だってアラフォーで観てもたくさんあるんだし。
 そして最後が気になって気になってドキドキしっぱなしだったので、細部とかそういう謎のところとか、もう一回落ち着いて観たい……と思ったので、ブルーレイで発売されるんですよね? 吹替もつくんですよね?? 吹替はぜひ幻のテレビ東京午後のロードショー版で!!

モーリス (小説) Wikipedia

 字幕は戸田奈津子で、時々英語が話せない自分でも「ん?」と思う訳があった。当時はそれで良かったのだろうか、よくわからん。わからんけど。英語の字幕版もみたいなあと思った。R-15ってのは、どこらへんがそうなんでしょうかね? テレビならぼかしがありそうなところがないからでしょうか。まあ実はそういうシーンほとんどなくて英国男優になれると見落とすくらいです。


 原作小説は流通してなさそう。角川さん売れないのかな。小説やパンフレットの表紙が三人だけど、詐欺ダナー。

『レディ・プレイヤー1』が猛烈に面白くて泣けた

映画『レディ・プレイヤー1』オフィシャルサイト


(以下、キャストのネタバレはあり)


 やっと観に行けた。
 IMAX 3Dが最高な映画だ。
 マーベルの映画が始まった直後、公開が一日1回になっていて、んなアホなーー!! と叫んでいたが、いまは回数が増えていた。2Dが字幕と吹き替えが1回ずつ、IMAX3Dが2回。
 席をとったときはまだガラガラだったけど、いってみたらいい塩梅にうまっていた。
 映画の存在を知ったのは、2,3週間前。スピルバーグの新作SF映画なのに、自分のタイムラインではぜんぜん話題になっておらず、どういうことだと勝手に憤慨。テレビの朝の10時台の情報バラエティに、森崎ウィンさんがでていて、なんとなく知ってるような知らないような方だったけど、スピルバーグSF映画にでているとはどういうこった?、というのもあって、絶対に観ようと思っていた。
 観ると決めてからは、ほとんど映画の情報をいれないようにした。予告編もほとんどみていない。VRな話らしい、というぐらいで。
 そしたらもう、サプライズの連続で。ベン・メンデルスゾーン! サイモン・ペッグ!! マーク・ライアンス!!! んぎゃあーー!! もう、猛烈に笑えて泣けた。ひとつだけ、あの映画をみたことなかったのが、ちょっとした大反省ですけど、怖い映画苦手だし…。
 スピルバーグ、本当にありがとう、ありがとう、ありがとう。日本国民はマーベルよりこちらをみるべきだと思うが?? ああ、当然観てからIWに通ったのかな。
 主人公もヒロインも、新世代な魅力たっぷりですごい。日本人の俳優でキャラクターがこんなにも正しく魅力的に、しかもスピルバーグの映画で活躍するのってすごいんじゃない? しかもかわいいしかっこいいし。ファンの人たち生きてる???
 主人公のアバターがちょっと日本のアニメぽいところもたまらないし、ヒロインはいわゆるアバターアバターという感じだし、キャラクターによってあれ系それ系とガチッと作られているのが、ため息でちゃうくらいステキ。
 映像は本当に自分がゲームしてるぅ??みたいな感覚がすごくて、これならIMAX 3Dの「3D」の部分がすごく経験できた。立体というより、その世界で入り込んでいるような感覚。
 上映終了後に、3Dメガネを外すときのぞわっとする体験、格別です。
 ネタがぜんぶわかるわけじゃないけど、ずっと楽しいし心がふるえる。スピルバーグ監督、日本に向けにつくってくれたのか?、という錯覚してしまう。そしてスピルバーグはいったい、いくつなの? 何才なの?、と上映後にぐぐってしまうほど若い。若い人が作ったみたいな映画。このひとがこれくらい作れるなら、マーベルのいろんな傑作もまだまだ。息をするように、息しているあいだ、ずっと年を取っても映画を作り続けている人は他にもいるけれど、脳細胞いったいどうなんってるんかなあ……。
 万人受けする内容とはいえないけれど、スピルバーグ監督の映画をみたり、ふつうに日本のエンタメをみて育ってきた人なら、十分に楽しめる。それに、あれこれ、いまの日本ではVRでなくてあちこちで事実上行われているし、という点でも、ぞわぞわっと寒気がする示唆に富む。
 映画館で観られて本当によかった…! (T_T)

文学フリマ東京で買ったり思ったりしたこと

(このエントリの写真はいまどきありえないぐらいへたくそである)

 第二十六回文学フリマ東京にいってきた。

 何年か前、蒲田に行って以来。JR大森の駅からバスですぐじゃ〜んとのんきに出かけたら、すごい本数が少なくて笑った。(帰りもバス亭をさがしてさまよって泣けた。JR大森駅を使う場合は、往路ともにバスの時刻表と場所はしっかり確認を!。系統はいっぱいあるけど土日は田舎のバスみたいになる)バスはのれば15分弱で着いた。到着したところのバス亭は寂しいけど、会場である第二展示場はおりたらわりとすぐそこ。会場にいったら、ちゃんとにぎわっていた。

 入場は無料。入り口で、パンフレットとエブリスタの袋をもらう。
パンフレット
 まずはパンフレットをながめて、どこらへんのサークルをみにいくか〜〜と思っていた。それでパンフレットが何かの参考になるかというと…ならない! 会場概略図が役に立つだけで、サークルをさがすとか、そういうのは何の役にもたたないので、以前と同じように適当に歩き始める。疲れるけど徘徊する。

 最初に足をとめてしまったのは、自由律俳句結社の海紅。
kaikoh01
kaikoh02

 大正時代から続く、という文句に釣られてしまった。黒いほう300円を買ったら、しろいほうがついてきた。二冊まとめてふくろにいれてくれた(ふくろにいれたりしてくれたのはこちらだけ)
 俳句か短歌の本も欲しいなと思っていて、他にもあったけど、買えなかった。
 途中、漢詩で現代的な内容を書くというサークルもあっておもしろそうだったけど高くて買えなかったすいませんん。

 以下順不同。
hasui
 蓮井遼さん。なんとなく目についた個人誌。何冊か並んでいて、新刊を買いたかったけど、見やすさで古いのを買ってしまった。

 複数の人の合同誌が欲しい、若い人のを読みたい、というのがあって、学生さんのところをいくつか。
keio
kokugakuin
yamaneko

 慶応ペンクラブさん、高いほうは買えなくてごめん。なつかしの手作り冊子だけど、かなり読みやすい。國學院大学文藝部さん、本も売り子さんたち(女子)かわゆさにまけた、シンプルな装丁が好感度が高く、本文も読みやすくていいです。早稲田山猫文学会さん、今回げっとしたなかでは、装丁がいちばんかっこいい。本文はちょっと読みにくいけど。

neko
 狂った歯車堂さん。学生と社会人らしい合同誌。売り子さんたちの雰囲気がちょっと面白かった。

daisychain
 DAISY CHAINさん装丁も中身もセミプロかな?な合同誌。

maimai
danmari
 maimaiさん、淵木みつ(みつ:言偏に必、皿)さん二つはフリーで頂戴したもの。


 個人誌をもう一冊ぐらい買いたかったけど、最後は気力とか途切れてしまった。一階と二階、ぜんぶ回っていっぱい買ったつもりだったけど、たいして買ってないな…?


 ところでなんのあてもなくさまよって、どうやって購入するかというと、以下のような手順。

  1. 基本はジャケ買いであるので、歩きながら机の上を見続ける(装丁がうますぎても警戒するし、工夫がなさすぎてもよろしくない)
  2. なんとなく足をとめる(大丈夫そうなら)
  3. 見本をみせてもらう
  4. 値段を確かめる
  5. 買う

 
 なんだか全然会話が成り立った気がしなかったので、自分はガチでコミュニケーション能力がないんだなと思った。
 予算は2、3000円のつもりで、数が欲しかったので安いのが中心になった。装丁がいいものはみんなちょっと高い感じだった。ご縁があって購入したものは、これから読ませて頂きます。


 さて全体として思ったこと。大いに改善してほしいこと。


君の名は?
 参加している皆さんは、なぜ名乗らないのか。文フリのパンフレットに載っている参加名を、テーブルにはりつけるとかして、ちゃんと名乗って欲しかった。大学サークルや、サークルでの参加の人たちは、名前をだしているところがあったけど、それもわかりやすいとはいえない。中学校の美術でレタリングはやらんのか? 手書きがむりならPCで作って印刷すればいい。パンフレットをみてから、ジャンルや名前をたよりに探しにいこうかなと思っていたのに、屋号をかかげていないから、なんの意味もない。(かつパンフレットの字が小さすぎる)君たちは位置だけの記号か?

それはなに?
 ジャンルをちゃんと明記してほしい。短歌や俳句、評論などはだいたいかいていたけど、小説はジャンルをぜんぜん書いていないので、ハードルがあがる。話しかけろということだったのだろうか。そのわりにはうつむいているかスマホみているか本をみているひとが多いし。
 本屋を思い出して欲しい。まず「著者名」は大きくはっきりと、そして作品名、ジャンルなど。わかるように、して。会話が苦手なら、なおさら(気持はすごくわかるけど)


 会場や運営についてはとくに不満はないけど、エリアでぼんやりジャンルがあったならざっくりと書いていてくれたらよかったかもしれない。


 ざざっと目を通したり、雰囲気を味わって思ったのは。

  • 天才はそうはいない
  • 年齢は関係無い
  • やっぱり100枚前後書こう

 自分も本を作りたいなと思うけど、書くことと本を作ることはぜんぜん別なんだよな。

それは宣伝というよりも

 作品を公開してます。
 ゴールデンウィークひまだわー、人が多いからどこもいきたくないわー、お金もないわー、という方いましたらどうぞ。

(3000文字前後の3つ:かゆいところに手が届かない話)
Fifty steps, Hundred steps(藍子 カフェへ行く/郁太郎 酒を買う/右京 つぶやく)

(5000文字前後:明るいホラー)
コーヒーショップの憂鬱
花見の糸
春の逍遙

(第四章まで公開中:ドラマ・ファンタジー)
月虹虫回顧録


上のはなしとは関係無いけど


さいきんかった漫画。3巻まとめてかったら薄いカバーついてきて
ありがたい。っちょーおもしろいです。っすごい吸引力あります。
カバーのカラーの絵がめちゃくちゃ美しいです。漫画こそ紙かな!と思う瞬間これにあり。


千年万年りんごの子(1) (KCx)
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