茶ぶろぐ

おとなのライフスタイル@TOKYOブログ

声優さんめも:山口勝平さん(あるいは牧之介めも)

 以前からいろんな役で知っていたはずだが、バキーンと認識したのは、『烈車戦隊トッキュウジャー』のチケットくんでナレーションだ。戦隊シリーズを久しぶりにみはじめたこともあった、声優さんには「特撮のナレーション」というお仕事もあるのか!、という驚きもあった。
 ぼんやりしたイメージは「イケメンとギャグキャラクターの声をする声優」さん。
ONE PIECE』ウソップ(2000年)は、さほど声優さんを意識していない時期も、なんとなくだらだらみていたが、トッキュウジャーのころから、Huluで『らんま1/2』(89年)の早乙女乱馬や『名探偵コナン』(96年)の工藤新一などでイケメンぷりを確認した。衝撃をうけたのはつい最近みはじめた『忍たま乱太郎』の花房牧之介(93年)だ。93年ぐらいからこの役をやっているのだから、かなり古いキャラクターの一人だが、つい最近まで知らなかった。惜しい。

 牧之介はキャラクターだけでもかなり理不尽で強烈だ。個性豊かなキャラクターがひしめく忍たまというギャグ漫画の世界においても、なおその世界を凌駕する。はじめて見たとき、あまりのインパクトにいろいろもっていかれた。シーズンに2,3度ほどの登場だが、一度みたら忘れられない。顔も体も異常にでかい。
 そして彼は、いろいろ台詞が多い。とうとうとしゃべる訳ではないが。本人はいたってまともに、真剣に、普通の主張をするように変なことをいうし、行動する。それが、この勝平さんの職人的気質を現在もアクティブな役柄の範囲にといて最も堪能できるのではないかと思うわけである。それゆえに、牧之介はすごく迷惑なお近づきになりたくないキャラクターであるのに、ものすごく見入ってしまう。魅力的でないのに魅力的。そして主人公たち少年3人が、クールにぼろくそに酷評することがが成立してしまう。いまどき珍しい。(最近のこの放送局はまったく真顔でストレートに綺麗なことばで毒を吐くのがもっともうまい放送局ではあるが)

 牧之介は道化がたくさんいるような忍たまの世界においても道化師だ。正常を逸脱したギャグ世界における、なおかつの、規範の逸脱。そういった超越さを演じる勝平さんは、本当にすごい。ツイッターなどをみていると、最近は落語に挑戦されているようで、さもありなんと思った。話芸ですぐこの日常世界と境界の向こう側を往き来する感覚を起こさせる。そういうことができそうだ。


 乱太郎はコナンで、きり丸はルフィなので、とても長く深く業界にいるのだな〜としみじみしたり、ニヨニヨしてしまう。牧之介とウソップはどこか似たところがあるけど。
 牧之介はアニメの公式サイトのキャラクター紹介 忍たま乱太郎 乱太郎となかまたち では、「家族やおともだち」のカテゴリーにいる。おともだちなのねよかったね。


 左下の車掌さんの関根さんの手のところにいるのがチケットくん。

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 参考画像。高い。

某文豪たちがでてくるゲームがきっかけで

 某文豪たちがキャラクター化されてでてくるゲームがきっかけで、織田作之助という作家を把握し、『夫婦善哉』の作者としり、『夫婦善哉』を読んだ。大阪のこってこての話だな〜と読み始めたが、とちゅうから謎のグルーヴ感もあって、加速して読めた。なにがなにやらわからんが面白かった。読んでいるときが楽しくてかつ、時々線をひっぱりたくなるフレーズがあり、○○がいっぱいでてくる。関西人は必読書であろう。おもしろかったのでもうひとつ『秋深き』という短編を読んだ。『夫婦善哉』に比べると、エッセイのような雰囲気に近いが、落ち着いており、これも途中から大変奇妙な感覚に襲われた怪作だった。オススメ。短いので時間がないひとはこちらを読めばよい。でも『夫婦善哉』も長くはない。


 文豪には種類がある

a. 作者の名前を知っていて作品も読んでいる。
b. 作者の名前も作品名も一つ以上知っているが、読んでいない
c. 作者の名前はなんとなく知っているが、作品名はしらない
d. 作者の前も作品も知らなかった
e. 作者の名前は知らないが、作品名はしっていた


 織田作之助はeパターンだった。ゲーム中の織田作之助くんは長髪イケメンでうるさい関西弁野郎である。最初からぐいぐいでてきてたくさんしゃべるのでなんやねんこいつと思っていた。
 bの顕著な例は、田山花袋『蒲団』、小林多喜二蟹工船』、尾崎紅葉金色夜叉』。
 cは、国木田独歩菊池寛(『真珠夫人』は一応しってるけど)、徳田秋声武者小路実篤永井荷風。名前がかっこいい人はこれになる傾向がある。
 dは、佐藤春夫横光利一。これはあとからeになる可能性はある。
 読まされる教科書系は強い。谷崎潤一郎は意外とちゃんと読んでいない気もする…?


 最近ゲームのなかで、太宰治のイベントがあったので、佐藤春夫という人が太宰の関係者?らしいことはなんとなくわかったが、作品を読んでみようとおもったら、青空文庫にあまりなかった。『田園の憂鬱』どんな話かな…。
 そうなのだ、青空文庫なのだ。文庫本買えばという話ですが、短編はとくに青空文庫はありがたい。長編は紙のほうがまだ読みやすい。『夫婦善哉』は長さとしてはぎりぎりKindleでもいけるくらいだった。


 実は夏目漱石でちゃんと読んだのは『こころ』くらい。短編はちょくちょく読んでいるけど。猫は挫折したし、他のやつは、長そうで読むのが大変そうで読んでいない。読まねばならぬと思えども、ぐじぐじしてめんどくさい。『こころ』は宿題だったし、高校生だから読めたのかもしれないし、何度か読み返した。しかしほかは難易度高い。芥川龍之介は読むのに苦労しない。太宰治は文章は好きだけどめんどくさい系ではある。


 そのゲームは、いろいろカルチャーショックが多い。

  • すごく電池を食う。スマホのゲームとは思えない。電源がないところで1秒たりとも起動できない。
  • 重い。動作がすごく重くて遅い。
  • ゲームなのかなんなのかよくわからない。戦闘にいくとかってにゲームが進む。やるのは文豪たちにめしをくわせたり、治療したり、装備を増やしたり、そういう保守作業みたいなゲーム


 こうも動作が重くかつ電池をむさぼる。そんなレベルのアプリがこうまでも堂々と世の中に出回ることができるのか。
 ものすごいショック。


 ゲームに手をだしたきっかけは、萩原朔太郎野島健児さんなのだけど、そんなにたくさんしゃべるキャラじゃないし、そもそもこのビジュアルには別にそんなに引きはなく、朔太郎だからエズラみたいなしゃべり方をするわけでなく、そろそろどうしようかと思い始めている。
 太宰のイベントは織田作之助佐藤春夫がおしゃべりしていて、まあちょっと面白かったかな、ぐらい。途中で気づいたけど、字は読まずに声をきいたほうが楽しいらしい。絵はなんなのか。わからない。むつかしい。声だけのゲームでいいんじゃない? それはお金がかかりすぎて無理なんだろう。
 その他、置鮎龍太郎さん、緑川光さん、三木眞一郎さんとかは聞けるとうれしいけど、なかなかそんなにしゃべるイベントがあるわけでもなさそうだし、同じようなことを動作の激烈重い電池をくうという条件下でやり続けるのはアホの苦行だ。この太宰治のような中村悠一さんにはもえないし。大人っぽい声の人は大人声が好きで、朔太郎はキャラ的に控えめうぃすぱーぼいすだけどそれはそこまで好みではないので、惜しい。
 いくら実力派イケボをそろえても、絵と台詞の断片でごはん何杯もいけるわ〜〜〜!! というような1人で10人並みの想像力はない。


 このゲームはとうらぶほどはたぶん人気がなくて、知名度とかもよくわからないけど、しかし、私はオダサクの作品を読むにいたった。世の中、こんな出会いもあるのですね。



 文豪の代表作も、あらすじは見ないで、前情報なしで読んだほうが楽しいです。

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懲りない

 懲りずに、カクヨム更新しています。
 第一章はくっつけて2つにしてしまいました。そのいたたまれない理由はいつか書く。
 第二章の2つめ更新しました。

 あとで第一章と同様にくっつけるかもです。
 もうすぐ主要キャラクタがぜんぶでてきます。

声優さんめも:石田彰さん

 といえば、エヴァでしょう渚カヲルでしょう、ぐらいな入り口ですけども。あれはもう20年以上前の話で、まだ新作がでそうであるところがすごい。連続して長い期間を演じている声優さんはちらほらいるけど、こんなにとびとびあいだがあきながら、というのは珍しいのではなかろうか。
 渚カヲル以前に渚カオル的しゃべり方をしている声優やキャラクターがいたかどうかわからないのだけど、渚カオル的登場以降、渚カオル的しゃべり方はすごくおおい。神谷浩史的しゃべり方をする声がすごくすごく多いように。たぶん、ものすごい強烈なキャラクターやしゃべり方が発生すると、それに類似した異なる現場で、「渚カヲルくんみたいにしゃべってよ」といわれしまうから、そういう芝居をするのだろう。似て非なるものたちは、ともかく声の聞き分けがつかないので、つらい。
 んで個人的に、石田彰さんのキャラクターは、好き嫌いがはげしい。好きなのはすごい好きで、苦手なのは聞きづらい。差があるのも珍しい。それだけ色がちがうせいなのか、なんなのかしら。
 ちなみに好きなキャラは、綾部喜八郎とキャベンディッシュ。傑出している、とか、異質な空気をまとうキャラクターという点では他と同じだけど、「明るくて変」が好きなのかも。カヲルくんもおもわせぶりなことばかりをおもわせぶりな雰囲気満々でいうから、あんまり好きじゃない。すごく気になるけどイラッとする。イラッとさせるのが、すごいのだと思う。
 最遊記はそんなに常軌を逸脱していない、いまとなってはちょっとレトロなインテリ青年で、たくさんしゃべるのを聞くことができた。ふつう(?)にしゃべるのもいい感じ。あれは三蔵法師がくせのある話し方をしているので、猪八戒が数少ない息抜きになる。いやいや、テンション高すぎるよね、みんな。あんなに絵が動かないのに!!! 声優さん頼みなのかーあーー!


 最遊記はもちろん関俊彦さん大好き目当てで見はじめたが、アニメの全体のふんいきが濃いめで。でも原作が気になって気になって仕方がないのえまんまと罠にはめられた気がしないでもなく。なぜ旧シリーズは配信とかされないんデスカー。
「いまとなってはちょっとレトロなインテリ青年」といえば(?)、井上和彦さんが、マリオの映画の実写のソフトの宣伝で、あの当時なちゃらい若者のしゃべり方をしていて、いまでもそれできるんですかー!!!、と衝撃を受けた。昔のしゃべり方をいまもできるというのが、すごい。顔を出してたら無理だもんね。声優さんは時空間を飛び越える。


 閑話休題
 熱烈きゅんきゅんなファンじゃないけど、石田彰さんがキャストに入っている新作は、「お」ととりあえず確認してみたりする、謎の吸引力のあるひとである。

声優さんの時代小説の朗読をみつけた。

 探していたら見つけましたが、AmazonのAudible版?? 月額1500円??? 単品で買わせてくれー(T_T) ぜんぶ司馬遼太郎だけど。
 サンプルを聞けるのはうれしい。
 好きな声優さんでも、朗読も好きかは分からないので、サンプルは音楽より朗読のほうがずっと大事。
 私がいいなと思ったのをいくつかリンクをはっておく。好み大きい。備忘を兼ねて。野島健児さんの朗読もすごくいいと思うので、古典読んで…。田中秀幸さんはさすがてっぱん。オタコンのせいかね。銀河万丈さんは濃いめ。 置鮎龍太郎さん耳がくすぐったい。
 他に、草尾毅さんとか緑川光さんとか竹下景子さんとか。

 もとはラジオ大阪の音源らしいが。他でも売ってるかなあ。

司馬遼太郎『城の径』朗読:野島健児

城の怪
城の怪
posted with amazlet at 17.11.15
Osaka Broadcasting Corporation

司馬遼太郎『おお、大砲』朗読:田中秀幸

司馬遼太郎『軍師二人』朗読:銀河万丈

司馬遼太郎『慶応長崎事件』朗読:置鮎龍太郎


 直後の追記:iTunesでも売ってた! 


城の怪

城の怪

  • 司馬 遼太郎
  • フィクション
  • ¥1100

 1100円か900円 など。長さによる違いかな。1時間以上ある。